2014年 05月 19日 ( 1 )



お金に魂を込める ソウルオブマネー


いま来日中のリン・スイストさんのお話を聞いたことがきっかけで、ずっと本棚に積ん読したままだった『ソウル・オブ・マネー』を読んでいます。

帯には『本当の豊かさとは何か、持続可能な世界のあり方とは? お金を空虚、欠乏、誘惑、消費のための道具ではなく、最高の自分を表現する愛とコミットメントの通貨に帰る変容のダイナマイト』とあり、これまでのお金の本とは一線を画す内容になっています。

リンさんのお話はこちら


テンプルを始めたごくごく初期の頃のこと。
始めたばかりでテンプルには週、数日手伝ってくれるパートさんと私しかいないというのに、無謀にも私は海外から講師を招いてケイシー関係の講演会を毎年のように開催してました。

海外から講師を招くとお金はたくさん必要です。講師の方にはエコノミークラスで来日してもらい、ホテルも東京のビジネスホテルに泊まってもらい・・・と、経費はかなり抑えていたものの、通訳料や会場費、滞在費でやっぱりたくさんお金を使います。

だからその分、セミナー代は高くなってしまいます。

誰の講演会の時だったか忘れてしまいましたが、ある時こんな電話ももらいました。

『セミナー代が高すぎる。ケイシーをやっている人はお金儲けをしてはいけません』

思わず『あなたが飛行機代とホテル代をもってくれるならセミナー代はもっと安くできます・・・』と言いかけそうになりましたが、他にも、例えば『ヒーリングなどの癒しを施す人は、治療費などもらってはいけない』とか『精神世界系の人間は清貧でなくてはならない』と言われることも何度かありました(実際、私自身は当時、かなりの清貧生活を送っていたんですが・・・)。

*当時、テンプルには治療ルームがあり、時々オステオパシーやオイルマッサージの施術もしていました。治療費をもらってはいけないと言っていた人は『何故ならイエス・キリストは治療費をもらわず癒しを施していたから』という思考回路だったんですが、イエスはエッセネ派という大きなバックグラウンドを持っており、彼の衣食住をサポートする人たちに守られていましたから、日々の糧のことを心配せずとも活動できたイエスと我々とは全く立場が違うと思うんですが・・・。

しかし、問題は、そういった清貧思想を根深く持つ精神世界系の人たちの言動に私自身がやはり影響を受けてしまったことで、テンプルを17年も続けている今であれば、多少なりともその方々に反論することも出来るでしょうが、何も知らず、ただ勢いだけでテンプルを始めたばかりだった私は、セミナーにしろ、商品の代金にしろ、お金をいただくことついての後ろめたさと遠慮を心にガシっと植え付けてしまい、その後の私はずいぶん長くお金に対するマイナスのイメージを持つことになってしまいました。


それが取れるきっかけになったのは、実はライブドアの堀江貴文さん。彼が経営難に陥った近鉄バッファローを買収しようと立ち上がったとき。

お金が持つ善なる力を実感したというか・・・。お金があるって、球団を買うという選択肢が自分の人生に生まれるってことなのか、お金の使い方や投資によっては、多くの人に喜びを与えることができるんだなぁと・・・。

私の人生の中には今後も球団を購入するなんていう選択肢は決して出てきそうにもありませんが、少なくとも、球団が1つ無くなりそうだったのを彼が救い、それによって多くの野球ファンに人生の楽しみを与えることができたわけですから、あの決断は賞賛に値するんじゃないかなと私は思っています(その後のホリエモンさんの元には、競馬場をはじめ、日本中の倒産寸前の組織から、様々なオファーが入っていたように記憶しています)。

当時も今も、ホリエモンさんについては、いろいろ言う方も多いですが、私自身はホリエモンさんのおかげで、お金に対するブロックが私の心の中からゴロンゴロンと落ちたのを感じましたよ(堀江さんのお知り合いがいらしたら、くれぐれもよろしくお伝え下さい~)。


そんなこともあり、私はテンプルの会計をみてもらっている税理士さんにも『姑息な節税はしなくていいです。ちゃんと儲けてちゃんと税金払います』と伝えてあります(法人税はとっても高いのと、日本政府の姿勢にはホトホト嫌気がさしているものの・・・)。生活保護や医療費をはじめ、日本の社会保障を支えているのは、やはり私たちが支払う税金ですから、社会をつくる基金づくりの1滴にテンプルも加わっていると思えば、エンヤこらであります・・・。


さてさて、リン・ツイストさんの本に話題を戻すと、あるときリンさんがマイクロソフト本社で働く女性たちに向け講演会をすることになりました。

そして、そこで働く女性たち(高学歴で高収入で、世間からは成功者と見なされている女性たち)とティータイムを持ち、彼女たちと直接話をする機会を得たことで、リンさんは、彼女たちの過酷な日常に気がつきます。

~以下、本からの抜粋~
起床時間は大体5時30分から6時。彼女たちのほとんどは、子供たちと食事をとることがあるとすれば、それは朝食のみでした。皆住み込みのベビーシッターかお手伝いさんがいて、10人中6人は同じマイクロソフトの男性社員と結婚していました。(中略) その後出社して8時にはパソコンに向かいます。ほとんどは昼食をとらず、夕食の時間の9時まで、あるいは10時まで、ぶっ通しで働きます。帰宅すると夫と遅めの夕食をとり、すでに睡眠中の子供にお休みのキスをし、夕食後には再度パソコンに向かい、時には深夜1時まで作業します。

翌朝、ほとんどの人にとってはほんの数時間後ですが、起床して同じような1日が始まります。そして毎週土曜日も働き、日曜日であっても半日は自宅のパソコンに向かっているとのことでした。

(中略)

全員がたくさんのお金を所有し、子どもたちと家族をサポートするためのいかなるサービスに対してもお金を払う余裕があり、実際そうしていました。

このような経済的な余裕を得る代わりとして、会社と仕事のことが最優先事項となっていました。(中略) 彼女たち全員が、家庭生活において自分たちが行っている妥協に対し、悩んでいたり、失望していたりしていました。

(中略)

驚いたことに、彼女たちはお金や物質的な所有物から、ほとんど自分の満足を得ていませんでした。人生を楽しむための休暇を取っている人はゼロでした。彼女たちの財産は、子どもたちの世話や家のことに使われており、彼女たちがさらに過酷に、さらに長時間労働するのを可能にしている理由に過ぎないのです。


リンさんは、多すぎる財産、あるいはより多くを求める心はそれに押しつぶされ、彼女たちは自分の人生という経験を失っていた、と書かれています。金銭的な満足だけでは、得ても得ても充足を感じることができず、それがためにいつも飢餓感にさいなまれてしまう。そして別の方法でその飢餓感を埋めようとするという悪循環・・・。

お金や成功といったものでないもの、人生そのものに価値と喜びと充足を感じることができたなら、すでに私たちは溢れるほどのものを持ち、とっくに豊かであったことに気がつくかもしれません。でも、あまりに多忙だと、日々のタスクをこなすだけで精一杯で、他の世界に目をむける時間さえなくなってしまいます・・・。


マイクロソフト社での講演の中で、リンさんは女性社員の方々に、1日2ドルから5ドルで生活している発展途上国の女性たちと繋がり、その女性たちについて学ぶことを勧めます。そして自分たちの人間関係で感謝していることを挙げてもらうことを勧めました。そのことにより、彼女たちがこれまで気がついていなかった人生の充足と、そのことについていかに自分たちが気づかずいたかを発見する後押しをすることになったのでした。


お金はお金だけ、数字だけを追っていると、なんとも空しい世界に行ってしまいますが、でも、お金はそれを通して自己表現できるツールにもなります。何に対して自分がお金を使うか、投資するかで、社会に対しての選挙権を日々行使していることにもなります。

ソウル・オブ・マネーの本は、リンさんが来日されたからか、いまAmazonでは品切れになっているようですが、再版されたら是非読んでください。


by hiroshimapop | 2014-05-19 15:24 | おススメBOOKS | Comments(3)

ケイシーグッズ専門店テンプルビューティフルの店長日記


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