日本建築医学協会
2008年 04月 27日
家や環境が、いかに身体や心の健康に関与しているかっていう主題で、9人の人のお話がありました。
全部は書ききれないけど、覚え書き程度に今日の講義内容を書くと・・・。
・日本の医療費は年間33兆円 1日900億円。薬は年間10兆円、1日273億円。
・世界の薬剤の1/10は日本で消費され、インフルエンザで有名になったタミフルの8割が日本で消費されている。
・70才以上の高齢者が処方される薬は、平均7種類
・アメリカの環境局の算出によると、室内の空気汚染のほうが、室外の空気汚染より96倍も高い
・アメリカの慢性疾患で多いのは慢性の蓄膿症。その原因を、超有名なメイヨークリニックが6年がかりで調べたところ、その主な要因(97%)は、室内のカビだった。
・その室内のカビを生む原因は、壁に使われているビニールクロス
・アメリカでは家の5%にビニールクロスが使われているだけだが、日本では95%の家でビニールクロスが使われている。
・ビニールクロスは湿気を通さないため、剥がすと裏にカビが生えている可能性は十分ある
・ビニールクロスが使われている家に住んでいる人の健康が阻害され、医療費負担が増えることを懸念したオレゴン州は、州からビニールクロス材を追放する運動をしている。
・健康のためには、壁は空気を通す自然素材をつかうこと
(慢性鼻炎や気管支が悪い人は、少なくとも寝室やリビングの壁紙を1度剥がして検査してもらったほうがいいかも)
・大手ハウスメーカーの家は結局は、プラスチック製品である
・プラスチックなどからでてくる化学物質は、環境ホルモン的な影響もあるが、それよりも脳に対する悪影響が大きいという報告がある。最近多い無差別殺人やイライラ、鬱は、家の中で使われている合成建材による可能性もある。
・コンクリートの家に住んでいる人は、木造住宅に住んでいる人より9年寿命が短い
・コンクリート住宅は、体熱を奪うため身体が冷え、そのため免疫力も低下する
・ある実験で、コンクリートの巣箱に入れたネズミの生存率は7%(木造は85%)
しかも、その生き残った7%の雌は生まれた子供を殺し、雄は凶暴になった
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ってことは、建築家のA・T氏がどんなに有名でも、コンクリート打ちっ放し住宅は精神にも身体に悪いってことです。
・電磁調理器(IH)からでる電磁波の影響を逃れようとしたら、2mは離れないといけない
・卓上の場合には、1mくらい
・人は水や食物を1日4kg摂取している。だけど空気は15kg摂取している。
ということは、室内の空気の影響をとても受けている。そして、多くの人が1日22~24時間、どこかの室内で息をしている。
あと、いろんな話も聞きましたが、風水や色のコーディネイトも含め、なかなか興味深いお話が多かったです。
じゃあ、鉄筋コンクリートの梁の多い、しかもビニールクロスと合板の床が張られている賃貸マンションに住んでいる私のような人はどうすればいいんだ?って思いますが、少なくとも、空気の流れをよくし、家の中を片づけ(風水的にも)、気持ちよい環境づくりをする必要があるようです。あとは明るいカーテンや色づかいで、部屋を明るくレイアウトすることかな。
次の大会は秋にあるそうです。
寺山心一翁先生と
ちなみに私は築70年以上の家に住んでいます。うちに入ると「ホットする」と言ってくださる方が多いです。でもはっきり言って使い買っては悪いです。ムダな空間だらけで。
*土壁、砂壁もニオイは吸着します。なので拙宅では部屋干しのニオイというのがわかりません。
今は自分で塗れる漆喰がありますし、色も白だけでなく、ピンクや緑もあります。とは言え、ペンキに比べると色はかなり限られますが。