3時間半のシーカヤックは初体験

7月7日（金）から3日間は岩手県釜石市での周生塾でした。

毎月、岩手県まで通いながら、毎回、釜石直行直帰なので、遠野にも花巻の宮沢賢治記念館にも行けておりませんー。

毎回、登山用のリュックに荷物がギューギューでずっしり重いですが、片道6時間の遠征にも慣れました。

さて、今回のテーマは「自分を俯瞰する。自分の内側と対話する・・・」。そして、今回の主なアクティビティは「田んぼメディテーション」とシーカヤック。

「田んぼメディテーション」、単刀直入にいうと、田んぼの草取り（笑）。早朝6時から、先月植えた稲のまわりに生えた雑草をとること約1時間×2日間。

田んぼの草取りをするというと、なんだか、やらされ感がありますが、これが「田んぼメディテーション」とネーミングされると、哲学的行為になるから不思議。ネーミングの勝利です（笑）。そして、こうやってモクモクとやる作業、嫌いじゃない。小さな達成感もあるし。

先月の田植えで泥にずっと浸かっていたら、足の裏がツルツルになった人も。私は気がつかなかったから今夜のお風呂が楽しみ。

私の担当は、左からの4列分

2日目の朝食後は、無人島までのシーカヤック。

8月の周生塾では、シーカヤックでしか行けないビーチでのキャンプを予定しているそうで、その前に、どれくらい私たちが長時間カヤックを漕げるか、耐久性があるか・・・。その見極めも兼ねたカヤックでした。

今回の海上の滞在時間は約3時間半。「こんなに波が立っていない静かな海は珍しい」と、途中、無人島に上陸して30分ほど休んだ以外はずっと海の上でカヤックを漕ぎ続けるという、私たちにはハードなシーカヤックになりました。

3時間以上、パドルを握りしめて漕ぎ続けていたので、終わった直後から私の手の指は筋肉痛。今日もまだ、ぎゅーっと指を握りしめられませんー。指が筋肉痛って初かも（笑）。

周生さんには、パドルは強く握らない、腕で漕がず身体で漕ぐ、とアドバイスを受けていますが、どうしても強く握って腕で漕いでしまうので、この細腕でよく3時間頑張りましたー。

無事、帰還できただけでも上出来、ということにしておきます。

シーカヤック中、自分との対話が出来たかどうかは分かりませんー。漕ぐことに必死すぎて、くだらない頭のお喋りはさすがにありませんが、それが自己との対話になったかというと、そうでもないー。でも、海と空と遠くの緑しかみえないところで、海にゆらゆら揺れている時間は格別です。

カヤックから落ちたらどうするか・・・の練習中

そして、普段と全く別の環境、しかも、ある意味、命の危険があるところで過ごすと目覚める感覚があるのかもー。

というのも、自分自身の変化はよく分かりませんが、参加者のお一人の変化がすごいのですー。

4人の参加者のうちの唯一の男性参加者さん。仮にGOさんとしますが、そのGOさん、すぐに「僕はいいです」「それは面倒くさい」「無理です」「駄目です」と後ろ向き発言連発なんですが（＊「無理」の理由があまりに意外すぎて、毎回大受けしてます）、シーカヤックの途中から、いきなりスイッチが入ったようで、やる気まんまんの男性に大変身。

本人も「なんだか途中からハイになって・・・」と言ってたので、体のやる気スイッチが入って、やる気ホルモンが体内に放出されたのかもー。

しかもこのGOさん、「アウトドアは嫌です」「嫌いです」と言いながらも、釜石から戻ってすぐにボルダリングの会員になるは、好日山荘で登山グッズを買ったり、セミナーに参加して地図の読み方を学ぶは、アウトドアの料理本を購入するはで、この2ヶ月間の変身ぶりがすごい。

この素直さと単純さが、男性のいいところだなぁと思います。

周生さんのエコハウスのまわりには菜の花がたくさん植えられています。その菜種の収穫が終わり、種を干しているところ。テンプルでも扱っている「海と森のなたね油」はこんな行程を積み重ねて出来上がっています。

2日目の夜
シーカヤックで昼間、長時間海に出たうえに、カヤックを洗って車に積み込んだりと色々あったので、昼食は午後4時頃。夕食は、おやつ程度でいい、という感じになったので、夕方からテーブルを挟んでみんなでお喋りする時間がたっぷりありました。

一緒にずっと過ごしてはいますが、あらためて、じっくり話を聞くと、「へぇ、そうなんだ」という意外な顔や思いが分かり、こういったたわいもないお喋りの時間も貴重です。

これは3日目の朝の朝食。メスティンで各自炊いたご飯（キノコとカリフラワー乗せ）にサラダ、お味噌汁、大根おろしをたっぷり入れた納豆、フルーツヨーグルト。

正式には5月からスタートした周生塾。

私たちも、最初はうまく出来なかったテント張りにも慣れ、火熾しも自分たちで出来るようになり･･･と、少しずつアウトドア生活にも慣れてきました。

周生さんも2泊3日という短い逢瀬を積み重ねながら、参加者さんをどう導いていったらいいのか･･･。一緒に時間を過ごす時間のなかで、言葉では伝えられないことを、いかに伝えられるかを試行錯誤中。

今日、最後のシェアリングで、主催者の1人、由美子さんが「なんだかナオコさんに鍛えられている気がしますー」と言われてましたが、来年から始まる「第1期」スタートまでに、私たちはどう仕上がっていくのでしょうかー（笑）。

いよいよ来月8月で前半は終わり。9月からの後半戦で仕上げにかかるようです。

3日目の朝は無農薬のブルーベリー摘み！ブルーベリー食べ放題！



宮沢賢治風の看板



周生さんのエコハウスのお隣では推定8500年前の縄文遺跡の発掘中。釜石はその昔、縄文人の里だったようで、掘れば遺跡がたくさん出てくるそうですー。