ドイツ出張から戻ってきました。
今回のドイツ出張の主な目的は、ミュンヘンで曼荼羅アーティストのマリリースさんの作品を見てくることでしたが、ミュンヘンを後にしたあとは、シュトゥットガルト2泊⇒黒い森観光⇒ベルリンに移動⇒ベルリン2泊 というスケジュールで動いていました。
ドイツでは、なかなかパソコンに向かう時間が取れなかったので(毎日5時間以上歩いて夜はさすがに疲労感。そしてヨーロッパの夜は10時まで明るいので、夜が更けているのをすっかり忘れて夜遅くまで外にいた)、ほとんどドイツではblogの投稿が出来ませんでした。
これから、少しずつドイツ旅行記をあげたいと思います。
さて、今日はベルリンの食事事情。
ドイツに行く前は、ソーセージとジャガイモとビールがドイツの食生活のイメージ。ソーセージとジャガイモしか食べるものがなかったら断食だわーと思っていましたが、なんと、ベルリンはベジタリアン/ビーガン天国でした。
ベルリンの壁崩壊後、旧東ドイツ側に残った古いビルにヒッピーや芸術家たちが住みついたのと、健康や環境に帯する意識の高い人が移住してきたこともあいまって、ベルリンの中心街にベジタリアン・ビーガンレストランが次々とオープン。今では、ビーガン料理が全くメニューにないレストランの方がマイナーという感じだそう。
東京でもビーガンレストランを探そうと思ったらネットで検索して、わざわざその店を目指して行く感じなのに、ベルリンの繁華街は、ちょっと歩けば、どこにでもビーガン専門のレストランがある、もしくは、どのお店にもビーガンメニューがある、という私には夢のような食環境。
しかも、日本の場合、ベジタリアン、ビーガン対応あり、と書いてあっても、事前予約が必要だったり、メニューのごく一部だったりと、少ない選択肢から自分の食べるものを選ぶ必要がありましたが、ベルリンは一般のレストランでもビーガンメニューが充実。どれを食べようかと、選ぶ喜びがありました。
月曜日のブランチで食べた朝食プレート。普通サイズとミニサイズがあったので、ミニサイズを選んでこのボリューム。ハムもバターもチーズもビーガン仕様です。
駅のキオスクのようなお店やスーパーでも、ビーガンのお寿司や丼もの、サンドイッチがかなりのスペースで並んでおり、選択に迷うほど。「こういうビーガンメニューのテイクアウトが日本のスーパーにも普通に買えるようになればいいのにー」と羨ましく思いました。
そして驚くことに、スーパーや駅で買ったベジタリアン寿司もサラダ系のテイクアウトも全部、美味しかった! 海外で食べる日本食は残念系になることが多いなか、味のクオリティが高いこともベジレストランが成功している要因ですね。
東京、横浜でレストラン街を歩くと、肉系のお店にはどこも長い行列が出来ているのに、ビーガン専門店はいつ行っても空いている。地方にいたっては、ベジ系のお店がそもそも無い。
私は日本人の肉嗜好を常々残念に思っていますが、ベルリンは、それとは真逆。ビーガン専門のレストランはどこも満席、行列まで出来ている、というふうで、ソーセージの屋台にさえ、ビーガンソーセージがありました。
ベルリン在住の日本人の方にお聞きすると、ベルリンはビーガン人口が高いので、ビーガンメニューがあるのは当然、ないと反対に客足が遠のく・・・という感じなんだとか。
ベジタリアンレストランだけではなく、ビーガンアイスクリーム店もアチコチに。
ドイツの人のアイスクリーム消費量は世界一らしく、ベルリンの繁華街には小さなアイスクリーム店が林立。大げさな表現ではなく、100メートルごとにアイスクリーム店があると言っても過言ではないくらい。
そして、ビーガンアイスクリーム店の方が、普通のアイスクリーム屋より長い行列が出来ているという、日本とは真逆の現象が。行列しても食べたくなる味なのか、一カ所、長い行列が出来ていたビーガンアイス店に並んでみましたが、あまりに行列が動かないので途中で断念。結局、普通のアイスクリーム屋にあるベジ対応のアイスを食べました(そこのお店のアイスの味は可も無く不可もなく。30分以上も並びたいほどではなかった(笑))。
この倍の行列があったビーガンアイスのお店
今や「うまみ」は世界語
こんな食革命がソーセージの国で起こっていたなんて!
ちなみに、人口の多い東京でもベジタリアンレストランは経営が難しいようで、新しいお店が開店しては数年後には閉店、ということが続いています。でも、ベルリンに出来たのなら、日本にもこの食革命、起こしたいですよねー。
美味しく安全な野菜が安く手に入る⇒美味しいベジレストランが出来る⇒多くの人が野菜の美味しさと健康に目覚める⇒食生活が根本的に変わって野菜消費量が増える⇒無農薬や有機の野菜農家が増える⇒美味しく安全な野菜が安く手に入る・・・という循環が起きれば、野菜農家さんにも嬉しいこと。そして人々が、より健康になれば、健康保険の破綻も防げて一石二鳥、三鳥ですー。
日曜日の夜に食べたビーガンのベトナム料理店。右上のサーモンタルタルのサーモンは、タピオカ粉でできたサーモンモドキ。しばらくモドキとは分からない味で美味しかった。
「黒い森」に行く途中で食べたランチプレート。真ん中のは穀物のコロッケ。ソースに黄卵が使われている以外は、ほぼビーガン仕様です。
ノイシュヴァンシュタイン城に行ったときに入ったお店にあったビーガンハンバーガー。隣にフライドポテトがついて18.5ユーロでした(フライドポテトは他の人に食べてもらった)。税金がついて、約3000円也。観光地価格もあり、ちょっと高めのランチでした。
ともあれ、ベジタリアン・ビーガンの方、ベルリン旅行、お勧めです。滞在中、ランチとディナーで違うお店に入り続けても、全部のお店を廻りきれないと思うー。
私たちもビーガンのレバノン料理が美味しいと聞いて、翌日行く予定にしてましたが、疲れすぎて、そのお店に行くパワーがなかった(しかも並ぶし)。