blogに書き残しておこうと思いつつ、すっかり忘れていた話題を1つ。
8月某日、
私は整体に行く地下鉄の中にリュックをそのまま置き忘れてしまう、という大失態を犯したことがあります。
その日はリュックの他に、整体用の着替えを入れたバックがけっこう重く、電車に座ってバックを膝の上に、リュックを背中に降ろしたまま、ずっと本を読みふけておりました。あまりに本に夢中になっていたので降車駅まで気がつかず、ドアが閉まる直前に、慌てて電車から降りたら、すっかり背中に降ろしていたリュックの存在を忘れていたという・・・。
そして、整体に行って、リュックを背中から降ろそうとしたらリュックがない。
リュックの中には、お財布、自宅と会社の鍵、手帳、銀行のカード、クレジットカードも数枚ずつ。自宅の住所が書かれているハガキや免許証も入っている。
つまり、紛失したらとんでもなく大変なことになってしまう一式がリュックの中に入っておりました。
すぐに地下鉄の忘れ物センターに電話したけど届けはない。神さま、ご先祖さま、守護霊さま、リュックと自宅を守ってください〜と祈りつつ、一方で、誰かに盗られたのなら、現金は仕方ないとしても、自宅と会社の鍵を付け替え、クレジット会社と銀行にはすぐに電話しないと〜と青くなってました。
整体の先生には「ここは日本だから、絶対に大丈夫ですよ。出てきますよ」と慰められたものの、もしも・・・を考えると、心の中はモヤモヤと不安が押し寄せる。
が、90分後、整体が終わり、もう一度確認の電話をしたら、西武池袋線の石神井公園駅で保管されてました!
雑司ヶ谷駅から石神井公園までの24分間、乗客の皆さんは座席に置き忘れた私のリュックを無視。スルーして下さったわけですね。 リュックに入っていたお財布も免許証も鍵も無事でした〜。
この出来事をFacebookに投稿したら、次々と私も同じことがありました~。落としたお財布が2度も戻ってきました~というコメントが入ってました。
こういうとき、日本はいい国だ~としみじみ思います。日本でずっと暮らしていると忘れがちですが、落とし物、忘れ物が持ち主に戻るって、他の国では考えられないそうなのです。
ずいぶん前ですが、知り合いがピースボートに乗って、アフリカの某国に滞在したおり、現地の人、特に子どもたちとふれあうという時間があったそうです。「日本の子どもと違って、ここの子ども達はみんな目がキラキラしている。目が輝いている」とさんざん褒め合っていたそうですが、翌日、彼らとサッカーをしたとき事件勃発。自分たちのバッグや上着を広場に置いてサッカーをしていたら、試合後、全員のバックと上着が跡形も無く消えていました。
荷物番を一人も置かずにサッカーに興じてしまえるのは日本だからこそ、なのです。
ビデオカメラが普及した頃の出来事ですが、友人が野球を見にいったら、前の席の人が席取りのために、新品のビデオカメラを席に置いたままビールか何かを買いにいったそうで、隣にいたアメリカ人のご主人が「ありえない!」と驚愕していたと言ってました。アメリカで同じことをしたら、数秒後には、そのカメラは盗まれています。
海外で同じことをしたら盗まれても「そこを離れたあなたが100%悪い」と言われて終わり。
道にお財布を見つけたら「神様からの贈り物」くらいに思ってるそうですし。
日本は、落とし物や忘れ物を見つけたときに「落とした人が困っているに違いない」と、落とした人のことを慮って本人に返そうと努力したり、自分の良心に基づいて行動出来る人の割合が高い国である、というのはもっと誇っていいですね。
一部のセレブリティや高学歴の人だけが道徳心が高いわけではなく、満遍なくどの人もそうなんですから。
もっと広げると、そういった信頼のもとで社会は運営されてますよね。誰も飲酒運転をしていない、という信頼のもとで高速道路では安心してスピードが出せるし、誰もナイフを隠し持っていないし、スリもいないという信頼のもとで、繁華街の混んだ道で買い物ができます。
夜中近くに駅から自宅まで一人で歩いて帰れるのも日本ならでは。
日本という国で、のほほんと生きてるから、日本人は世界情勢を何も知らないと時々揶揄されてしまいますが、反対に、世界の人が日本のようにのほほんと暮らせるようになったら、もっと世界は平和になるかも。甘い考えでしょうけど。