先週の土曜日に行った山田周生さんのインタビュー。
月曜日からずっと録音データを聴きながら原稿に起こし続け、先ほど、ようやく周生さんに初稿をメールしたところ。まるまる6日間、私の耳は周生さん漬けでした。ご自宅で1時間半、釜石から八戸に移動する車のなかでお聴きした話を合計したら、3時間半分のインタビューになってました。(周生さんがどんな方かは、
こちらをご参照下さい)
インタビューコーナーがなかなか更新できないのは、その後のテープ起こしと原稿化に時間がかかることも理由の1つなんですが、来週も1件、インタビューのスケジュールがあるので、その前にと、今週、一気にやってしまいました。
本編のアップはもう少し時間がかかりますが、私が個人的に気にいった部分を少しだけご紹介。
てんぷる
周生さんは自分がやりたいことをやり続けられてきましたが、周生さんにも、自分ではやりたいと思ってないけれども、その人に義理があるし、頼まれたからやるか・・・みたいなことはあるんですか?
周生
そんな義理を持たないで生きてきましたから。どこにも所属しないでカメラマンもずっとフリーでしたし。例えば、フランス人の友人から「南米に遊びに行こう」と誘われた時に「仕事があるから行けない」と断ることほど屈辱的なことはないですよ。声をかけられた時にいつも行けるようにしていたいんです。そのためにレギュラーの仕事を持ちませんでした。
てんぷる
それ、傑作です。私もセミナーに申し込んでいた方が「仕事が入ったのでキャンセルします」と連絡があったとき、「仕事が優先なんだ~。残念だなぁ」と思うことがあります。
周生
僕からしてみれば、仕事があるから遊びに行けない、というのは言語道断です。仕事で誘いを断るなんて、そんなもったいないことはないです。
この部分、日本人的な感覚だと理解できないかもしれませんね。
以前blogに「風邪をひいて熱がある時くらい、仕事を休めばいいのに・・・」みたいなことを書いたら、お読みになった方からお叱りを受けたことがあります。「そんな簡単に仕事は休めません」と。
私はテキサスのアメリカ人とアポをとって、現地に行ったら肝心の本人がいなかったという経験があります(ホントです)。フランス人との打ち合わせに、事前に何度もアポの日時を確認して遙々日本から行ったのに、担当者がバカンスに行っていた、というエピソードも読んだことがあります。
もともと仕事が入っていたのに、それを勝手にドタキャンしていなくなってしまうのは、さすがに私も社会人としてどうよと思いますが、家族や友人と過ごす時間や、新しいことを学ぶ時間よりも、仕事を優先するのが当然とされる社会というのは、全員にとって実は生きにくい社会だろうなぁと思います。
余暇と仕事を等しく考える社会だったら、きっと、そんなものとして世の中がまわっていくと思うんですよね。
私は仕事をしている日の実労時間はかなり長いですが、休むときにはきっちり休むので、それを上回る周生さんのマインドに大喝采でした(笑)。