『イエスとエッセネ派』ドロレス・キャノン著 (その2)
2021年 02月 18日
クムランには、異なる大きさの天体望遠鏡が3台も設置されていた。それらは図書館のなかではなく、共同体の近くにある丘の上の「天文台」にあるという。ふたつは永久設置形であったが、ひとつは携帯用の小さめの天体望遠鏡だった。クムランの天文台で暮らしているマスターは2人いた。彼らは常に星を観測し、天体の研究に耽っていた。(中略)
S:ここには天空を再現した「天体模型」がある。我々が暮らす世界が常に動いているように、その天体の模型も動き続けている。(中略)S:生徒たちは「模型」には絶対に近寄ってはならないと警告されている。かすかな息がかかっただけでも、その動きは止まってしまうからだ。再び模型の動きを再開させるには、おそろしいほどの時間がかかるといわれている。そのような理由から、その模型に近寄ることは固く禁じられているのだ。(中略)S:それでは、ローマ語の名前を教えよう。(中略/…ここで太陽に近い惑星から名称が羅列されていきました) 土星の次は、たしかウラヌス(天王星)、ネプチューン(海王星)とプルート(冥王星)になる。冥王星をすぎた先に惑星がひとつある。うーむ。たしかジュノーという名前がつけられたような気がするが・・・。だれが命名したかわからない。一応これでぜんぶだ。惑星は合計で10個ある。一番遠くにある惑星がジュノーだ。(以下略)
D:惑星について、ずいぶんくわしいですね。いくら天体望遠鏡で星を観測したとしても、すべての星をみることは不可能だと思うのですが?S:私自身が観測したわけではない。我々の宇宙に関する知識の多くは、時を超えて、何世代にもわたって受け継がれ、古来より伝えられている。D:その「模型」をつくった人は、だれだか知っていますか?S:「カル―族」がつくったといわれている。D:カル―族っていったいだれのことですか?S:さて、どういえばいいだろう・・・?カル―族は、故国から遠く離れた地へ旅立った種族である。彼らが培った叡智をこの世の人々と共有するため・・そしてその知恵を伝授するためだ。エッセネ派はカル―族の末裔だと伝えられている。我々は、その滅びゆく種族の一員であるらしい。我々も同様に培った叡智を人々に伝え、それを広めるための教育を受けている。再び高度文明の時代を通らいさせるためだ。(以下略)