昨年末、ふと気がつきました。母の癌が見つかって闘病生活が始まった年齢に私がなるまで、あと10年なんだなぁと。
母は、これほど元気な人は他にいないというくらいの健康体。朝起きたときから夜寝るまで、常に何かをしている。家事をしているか、仕事をしているか、畑や庭にいるか、勉強しているか…で、常に動きっぱなし。
何もせずに昼寝をしているとか、ゴロゴロしている母の姿は、子供の頃から私が大人になっても、1度も見たことがなく、風邪をひいたり鼻水を出して寝込んだことも、たぶんないと思う。
1度だけ、結婚式に出席するために私と一緒に親戚の家に泊まりにいった際、私がインフルエンザで高熱を出してしまい、でも、部屋数がないので別室で寝ることができず、インフルエンザ患者の私の横でずっと過ごす羽目になったときには、さすがの母も体調を崩してましたが、記憶にあるのはこの時の1度だけ。でも、ちょっと体調を崩した程度であっという間に回復していきました・・・(笑)。
常々、どうして人はそんなに簡単に風邪をひいたり病気になるのか理解に苦しむと言っていた程の健康体だった母でしたが、天井近くを掃除している最中、上がっていたキッチンシンクから落ち、腰を強く打ったあたりから調子を崩し始め、とうとう、癌になってしまいました。
癌が見つかったときは、なんだかお腹が痛いから検査に行くと自分で車を運転して病院に行き、開腹してみたらお腹の中が癌細胞でおおわれており、余命2週間。
ケイシー療法をはじめとして様々に取り組んで、その後2年を一緒に過ごすことができましたが、まさか母の姉弟の中で一番先に逝ってしまうとは...。(当時のことは、少しだけですが
メルマガでも書いています)
...その時の母親の年齢に私がなるまで、あと、たった10年!
何も成し得てないのに、精神もこの年になっても成熟したとは、とてもいえず、ただ年齢だけが積み重なっていて愕然とします。
私は子供の頃から、中間試験や期末試験の直前にならないと勉強しない(試験の10分前になってようやく教科書を開いてたくらい(笑))タイプでしたが、あと10年という時間の区切りがみえ、ようやく、自分が生きて動ける時間がリアルな感覚として迫ってきました。
いま私の目の前には本棚がありますが、もはや、くだらない本、ツマラナイ本に費やしている時間はないなぁ。これからは良質な本、魂に深く響く本だけを読んでいきたい。それだけを選んで読んでも、読み終えられないくらい読みたい本がたくさんあるのに・・・。
本の選択だけではなく、意に沿わない付き合いや、単なる時間つぶしのようなお喋りやショッピングも無くしていかなくっちゃ。
人生の折り返し地点をとっくに過ぎ、ゴールテープはそれほど遠くない。自分が生きて、そして元気で動いていける時間を考えると、24時間から寝ている時間や生活に費やす時間を除いたら、さらに時間は少なくなる。
ボヤボヤしている余裕はもうないですね。