ブログで「孤独」について書いていた夜、youtubeで幸福についての講演を聞きました。
ハーバード大学では、75年間、724人の男性を追跡し、仕事や人間関係、健康状態を記録し続けるというリサーチを行いました。
リサーチが始まった当時まだ高校生や大学生だった人たちは現在90歳代。うちまだ60人ほどがご健在だそうです。講演の檀上にあがったロバート博士は4代目の研究者で、リサーチに協力した男性の子供たち2000人も新たに研究対象に加わっています。
そんな気の長い75年にわたる研究の結果、私たちを健康にし、幸福感を高めるものは、富でも名声でも無我夢中で働くことでもないことが分かったそうです。
私たちの健康と幸福度を高めるものは、良い人間関係をもっているかどうか、でした。
さらに判明したことに、
*周りの人との繋がりは、本当に健康に寄与する
家族や友人、社会と繋がっている人は幸せで、身体的に健康で長生きしやすく、反対に、孤独は人を短命にし、幸せをあまり感じられませんでした。孤独な人は、内臓や脳機能の衰えも早く、周りの人たちと繋がりがある人よりも寿命が短いことが分かりました。
*「人間関係の質」が重要
大勢の人や家族の中にいても孤独を感じることはあります。ですから、何人知り合いがいるか、同居している家族がいるかよりも、幸福を感じられるかどうかは、その人間関係の「質」が重要でした。そして、50代に幸せを感じていた人は、80代でも健康で過ごせていました。
*良い人間関係は脳を保護する
良い人間関係を80代まで維持できていた人、何かあったときに頼れる人がいると思える人は、記憶がクリアでした。しかし、パートナーには頼れないと思っている人は、記憶障害が早くに表われました。
親密でよい人間関係は、健康に寄与します。
定年退職後も幸せを感じている人は、仕事仲間ではない、新しい人間関係を進んで作った人でした。
講演内容は下記をご覧下さい。
同じような内容は、以前、アメリカの子供専門の精神科医を招聘したときに、聞いたことがあります。
それは、様々な境遇の高校生が35歳になったとき、誰が一番幸福感が高かったかというリサーチで、35歳の時点で一番幸福を感じていたのは、高校時代、成績優秀だったとか、スポーツ万能だったとか、あるいは35歳の時点で収入が高かったかに関係なく、良い家族と友人関係を築けていた人でした。
だったら、一人でいるよりは、孤独でいるよりは、人間関係を築いていたほうが、やはり人は幸せってことじゃないか…。
この前は孤独について書いたのに・・・。
孤独でいるより、よい人間関係があった方が人は幸せである。
答えはYESです。
でも、ハーバード大学のリサーチにもあったように、どのような人間関係を築いているか。その質も大事です。
一人が寂しいから、一人はみじめだからと我慢して付き合っている。
離婚すると、それまでと同じ生活が維持できなくなるからと、家庭内離婚状態でずっと暮らし続けている。
こういう関係は健康にも幸福度にも寄与しないでしょうね。もちろん、良い人間関係を築くために、お互いを理解する努力は必要です。でも、一人が寂しいからと、自分を押し殺してまで付き合っていると、それは本当に自らを殺す「発がん性関係」になってしまいます。
看取り師を育成している柴田久美子さんは、超高齢の方でも、人生の最期になって、もうこれ以上一緒にいたくないと、長年連れ添った人と離婚を選ぶ夫婦がいるといわれていました(
こちら)。
ラッキーなことに今はネット社会なので、身近に親しい人ができなくても、自分の趣味や趣向にあった友人が以前よりは見つかりやすくなりました。私はグルメも芸能人の噂話も、ファッションにもあまり興味がないので、そういう話しかしない人とは、身近な人でも一緒にいてツマラナイです。が、ラッキーなことに、ケイシーの仲間は世界中にいるので、全然困りませんー(笑)。
家族や職場、あるいは身近な人間関係で気の合う人、自分に偽りなく付き合える人がいないという人は、全く別のコミュニティ(たとえそれが日本じゃなくても)を新たに築いていくことで、深い、人との交流ができるはずです。ハグはできないですけど、ハグは犬や猫とするとして…(笑)。
そしてそのためには、自分が何が好きで、何をしていると幸せなのか、嘘偽りない自分を知る必要がありますね。そして仲間を見つける努力をする。
30年前、ケイシーを知る人なんて、ほんと僅かでした。身体をオイルでマッサージするなんて、ほとんど誰もしてなかったし。
だから今、身近に自分と同じ価値観の人がいなくてもメゲナイ。自分の好きを発信していたら、遠くの誰かからコンタクトが来るかもしれない。100人見つからなくても、たった一人でも心から打ち解けてつきあえる人が見つかればいい。もしかしたら、20年後、30年後には多くの同志が見つかっているかもー。