福来、奇跡のV字回復物語（その１）

驚かせてしまうかもしれませんが、ちょうど１か月前、我が家の愛猫、福来（ふくらい）の口の中に癌が見つかりました。

猫は自分の病気を隠すってよく言われますが、まさにそれ。

全く普段どおりに過ごしていたのに、ある日突然ターミナルの診断。すでに医学的処置は難しい状況で、「もうかなり痛いはずですよ」とドクターに言われつつも、その時にはまだ普段通りに過ごしてゴハンを食べ、痛そうな表情はまるでない・・・。

でも、ことは重大。

それから１か月。毎日どこかのクリニックに福来を連れていく日々がスタートしました。ヒーリングをしている友人に遠隔ヒーリングや気を送ってもらい、西洋医学と代替療法を組み合わせながら様子をみる日々。

その後状態は一気に悪くなり、一時は生命力も落ち、水もフードも全く受け付けなくなったので、２キロ少しまで体重が減り身体は衰弱。立ち上がった反動でそのまま後ろに転んだり、歩くとよろけて何度もモノや家具にぶつかるようにもなりました。三半規管の神経を圧迫しているのか頭がグラグラすることも。

このまま悪化の一途をたどっていくと８月終わりまでにはアチラの世界に行ってしまうかも…。ペット葬儀の情報をあたっておかなきゃと思うほどでした。

しかし、その状態から一気にV字回復。
今は、食べていなかった分を取り戻す勢いで食べています。

そして、衰弱しているときにも元気になっているときにも、猫の凄さを身近で体感した１か月。

猫を飼っている方の参考になることもあるかもしれませんので、この１か月に行ったことを書き残しておきますー。『私の平家物語』のように、また数回のシリーズになるかも～(笑)。


さて、
福来の口の中が大変な状況になっているのが分かったのは８月11日。
猫には比較的多い口腔内腫瘍（扁平上皮癌）というのが獣医師の診断でした。そして猫アルアルですが、その時にはすでに医学的な治療が出来る範疇を超えており、治療としては炎症緩和にステロイドを使うくらしかない。

手術して癌を全部取ろうとすると顔の半分を取ってしまうことになるし、放射線は毎回全身麻酔をかけて行うので福来の体力だとそれはかなり危険。抗癌剤は猫の口の癌にはあまり反応がよくないのと、鼻づまりがひどくて食欲も落ちている状態なので抗癌剤も難しい。あとは福来が出来るだけ苦しまないようサポートするしか・・・という状況でした。

症状が重かったときの福来の様子
＊ピンク色だった口腔内が黒く変色
＊骨に癌の浸食がみられた
＊口の上あごにいくつも穴が空いていた
＊口の上あごに膿が溢れていた
＊腫瘍が大きくなり頬が腫れて頬が三角になっていた
＊悪臭のある膿が両鼻から出て、それが鼻づまりとなり呼吸がしにくくなっていた
＊目の瞬膜（瞼の下にあるもう１枚の瞼）が目の半分くらいまで出っぱなしに


ところが…
二次診療で診察してもらった獣医さんも含め、お世話になっている４人全ての獣医さんに悲観的な予想と余命宣告をもらっていたのを覆し、その後、奇跡のV字回復。

悪くなるときもいきなりでしたが、回復もいきなり。

この1か月、私は１日に何度も「福ちゃん、あなたはホントにすごいわ～」と言ってます。

今もまだ回復の途上ではありますが、日々元気になっています。頬の腫れもすっかり小さくなり膿が鼻から出てくることも無くなりました。
あともうちょっと頑張れば…安心！というところまできています。

たった1か月間ですが、葬式の心配をしていたところからの９回裏満塁逆転ホームランの福来です。

昨日の福ちゃん。こうやってゴロンとしたり、人に寄って甘えたりをこの１か月は全くしなくなっていたので、元の福ちゃんに戻って嬉しい～！