私の平家物語ーその14
2020年 08月 20日
朝、目覚めたのは何時頃だったでしょうか?
木村さんが眠そうな目をこすりながら、
「光田さんのご先祖さんたちが、準備万端整えてすでにお待ちになってます!」と。
なんと、光田家のご先祖様総勢約20名ほどが、合計12帖のお部屋をぐるりと取り囲むように座って、すでにスタンバイして待っている状態なんだとか。
私たちは目が覚めるまで、光田家のご先祖様方に囲まれてグーグー寝ていたってことですね(苦笑)。まだ着替えも朝食も取っていないというのに、気の早い…。
私たちが加計呂麻に着いてから、加計呂麻は強風がずっと吹いていました。
もともとのプランでは船で海の沖まで出る予定でしたが、もしそのプランが生きていたとしても、この強風がずっと吹いていたら、とても海で泳いだり、船は出したりは出来そうにもない天候でした。我々が来たから強風が続いているのか、それともたまたま強風の天気の時に滞在してしまったのか…。民宿の女将さんは「いつもこんな天気じゃないんだけどねぇ」とは言われていましたが・・・。
木村さんも、この御神事にはフランキンセンスが絶対に必要と、フランキンセンスをケース一杯に持参して下さっていたんですが、フランキンセンスを焚きたくても、炭に全く着火せず・・・。
木村さんは、私たちより少し離れた、囲いのある場所で炭に火をおこそうと四苦八苦していましたが、その時、木村さんは砂利を踏みしめて集まってくる大勢の足音をはっきり聴いていたそうです。あまりにもその足音が途切れず、そして行進の人数が多いため、さすがの木村さんも(奄美の出来事もあり)怖くて後ろを振り向けなかったんだとか。
相当な数の霊が私たちの御祈祷前に集まったようでした。
その数、一人は4000、一人は40000と聞いていました。4000でも相当多い人数です。単に、壇ノ浦の戦いで亡くなった方だけではなく、それまでの戦いも含め、成仏できていなかった平家の方々も集まって来られていたのかもしれません。
戦国時代のように上下関係がはっきりしている古戦の霊は、部下は頭領の魂が成仏していないため上がることができず、頭領は、家臣やその下の魂があがれないためにやはり上がれない。そんなマイナスのスパイラルが生じてしまっていることがあるそうです。だから、大勢の部下を持っている有名な武士であればあるほど成仏できていない可能性があるんだとか。
いずれにせよ、この日は、たくさんの霊が上がられたようでした。
早朝からスタンバって下さっていた光田家のご先祖様方はその時、どうされていたのでしょう。そのお働きについては全く記憶にはありません。天界での交渉がうまくいっていたら良いのですが・・・。
ということで平家供養が無事終了。
翌日は、前回「あなたの願いを受けるかどうかは、次回、あなたが来るまで、あなたという人間をとくと見定めてからにしておく」という厳しいお言葉をいただいていた源氏方の供養・・・。