リーディング378-44の「主の祈り」
2016年 12月 20日
『神の探求』は1行、1行が美しいです!
さて、下巻第4課「欲求」に、ケイシーがリーディング中に述べた「主の祈り」が紹介されていました。聖書に書かれている「主の祈り」とは少し違います。
不思議に思って調べてみると、この「主の祈り」は自殺をほのめかす手紙を残して失踪した57歳の男性の妻の要請によってとられたリーディング中で述べられていたものでした。
378-44の冒頭、ケイシーは「彼は生きている」と述べたあとで、不思議なコメントをつけ加えています。
It is among things green, and yet it is the city of those that are called dead.
直訳すると「緑の中にいる。死と呼ばれる街にいる」ということでしょうか。
そして
「物質的なことで、あなたの目を見えなくしないように。それらはあなたの経験の中で躓きの石となるからである。あなたに祈りを教えられた主の名において、造り主に賛美を捧げなさい」という言葉のあとでケイシーが伝えたのが、次の「主の祈り」です。
この378番のリーディング、なんと18~50番までにつけられた引用が「行方不明者」となっています。時期も1934年の4月19日から6月11日までの短い間に集中的に取られています。
この失踪した男性のために、ケイシーは日をおいていくつかリーディングをとっています。どれも聖書を引用する霊的な内容なのが多く、失踪した男性を探すというよりは家族が祈る、正しく生きる、など霊的なアドバイスが続き、いわゆる私たちが想像する行方不明者を捜すサイキック情報とは一線を画いたものとなっています。依頼した家族にとっては、非常に難易度の高いリーディングだったのではないでしょうか?
378-44で述べられたこの「主の祈り」、聖書に書かれているものより、私には読みやすく、またしっくりきます。
天にまします我らの父よ
願わくば御名の崇められんことを
御国(みくに)の来たらんことを
御意(みこころ)の天のごとく
地にも行われんことを
明日の為に肉体が必要とするものを
我らに与え給え
我らに罪せし者
罪を為しつつある者を
我らのゆるしたるごとく
我らの罪を忘れ給え
悩みと苦しみと誘惑の時にあって
我らの導き手となり給え
汝の御名のために
我らを義の道に導き給え
リーディング 378-44
ちなみに、この男性、1960年まで長生きをしたことが妻からケイシー財団あてに送られた手紙に書かれていました。どのような経緯だったのか、ケイシーと妻との往復書簡がいくつか残されていますので、時間のあるときにでも、じっくり読んでみたいと思っています・・・。