パンを食べたいなら、パン屋を選ぶ
2016年 01月 10日
届きましたって書きましたが、注文したのはこの私。グルテンフリー(小麦製品なしの食生活)を始めてはや3年半。普段、パンを食べることはほぼ無い私がパンを注文したのは、年末、津の赤塚高仁さんに会ったとき、赤塚さんから、知多半島にある奇跡のパン屋さんの話を聴いたからでした。
赤塚さんのブログでも何度か登場しており、2015年2月にはこう紹介されていました。
パン屋の社長は、久米さんで私の7歳年上の人でした。
何気なく始めたパン屋だったけど、パンを造る指導を受けたとき材料のほかに入れる「薬」が気になった。作り手が便利なように入れる添加物を調べたら、発がん性があったりして食べた人によくないことがわかった。
久米さんがすごいのは、それから添加物を使わないパンをつくり始めたことです。
思うように醗酵しない・・・薬を使えば一気に解決するのに、工場の中を味噌づくりの蔵のような状態にしようと古木や布を使って酵母菌が喜ぶ環境を作り始めるのです。
小麦も量産メーカーが使っているようなものだと、一気に高速で粉にするので熱変性してたんぱく質が劣化するといって、石臼でひいたような小麦粉を特別につくります。
南アルプスの伏流水を天然石の中を通した生きている水で、その小麦をこねる。こねるためのミキサーも何台も何台も壊して、ついに納得できるこね方のできるミキサーを独自で開発してしまいます。
もちろん、砂糖、塩、バター一切の材料も吟味し尽くしてつくられるのです。量産メーカーがつくるパンの数十倍の手間がかかっています。だけど、数十倍の価格で売れるわけではありません。久米さんは、いのちを削ってパンを作っていたので、ガンになってしまいました。それでも、美味しいパンをつくりたい一心で復活し、パンを作り続けています。
2013年11月のブログでも紹介されてます(こちら)
こんな話を、稀代の語り部である赤塚さんからじかに聞いたら、食べたくなるじゃないですかー。
ということで、注文しました。
テンプルには美味しいものには目のないスタッフがわんさかいるので、届いたパンは、もれなくスタッフの胃袋の中におさまることになりましたが、もちろん、私もいただきました。
赤塚さんから、ここの食パンは絶品や、と聞いていたので、まずは食パンを。
ちょうどパンが届いた日、私は長崎に行っており、届きたてを食べることは出来ませんでしたが、スタッフが1枚分をラップに包んで冷凍しておいてくれていたので、それをトーストにして。
なめらかで肌理の細かい生地の食パンで、ホントに美味しかった! スタッフはすでに3種類くらいのパンを食べ終わってましたが、どれも美味しかったそうです。
話変わって、
去年の秋、ひまし油湿布のやり方を聞きたいというお客さまとお話しする機会がありました。乳がんの手術歴があり、最近、ひまし油湿布のことを聞いて、体調管理のために始めたということでした。
私は、だいたい、そういう方には、日頃の食生活もお聴きしているんですが、これがなんともはや、男子大学生の食生活ではないかと唸ってしまう内容。しかも、がんの手術を受ける前は、さらに「好き放題」食べていて、これでも、かなりまともになったんだとか。
で、その方の朝食は毎日食パン。10代の男の子のような食事情なら、きっとパンもどこで何を買うか、とか、原材料などは気にはしてないだろうな予想はついたものの、やはりそうでした。パンの購入先は、近くのスーパーやコンビニ。つけているのはマーガリン。
大量生産されているパンやマーガリンがどういう「食品」なのか、自分が仕入れる健康情報がテレビや雑誌だけだったなら、その事実を知ることができませんから仕方ないことではありますが、大病をした方は意識的に積極的に、食についての本を読んだり情報をゲットしていただきたい。
今日もスーパーで買い物していて、レジに並んでいたら、60代くらいの女性が買おうとしていたのが、健康に意識が高い人であれば、絶対に買わないたぐいの菓子パン2つ。
うーん、ヘルスコンシャスの多い私の周りでは、スーパーやコンビニでパンを購入する人は皆無(と思いたい)なんですが、世の中の圧倒的多数は、やはり、こっちなんですよね。スーパーに行くと、バターよりマーガリン売り場の方が大きいし。
実は、パンをどこで買うか、どんなパンを買うかは、パンだけの話に止まらないんですよね。
スーパーやコンビニでパンが買える人は、原材料や製造方法、添加物なんかも気にならないでしょうから、値段の安いレトルトやインスタントもの、コンビニ弁当や冷凍食品も食べちゃうでしょう。外では、安いファミレスに入ってもしまいます。家で料理するときも、ダシを昆布と鰹節で取ることもなく、サラダ油やベニバナ油で揚げ物をして、電子レンジも大活躍かもしれません。喉が渇いたら、家で無農薬のお茶やハーブティをいれる代わりに、ペットボトルのお茶や甘いソフトドリンクが冷蔵庫に入っているかもしれません。
菓子パンを無造作にカゴに入れてしまう人は、砂糖や果糖ブドウ糖液糖、人工甘味料の有無も気にならないでしょう。
日本の健康保険制度は素晴らしい制度ですが、あまりの病人の多さに国家予算に占める医療費は膨大。その医療費を膨大にしている原因の1つは、私たちの食に対する無知と無防備さ。そしてそれにつけいる食品業界とマスコミ!
パンの話から、医療費の話になってしまいましたが、グルテンフリーを実践するのは到底無理って方多いと思います。というか、ほとんどの方がそうだと思います。
ならば、せめて、どこでパンを購入するかは気にしてみませんか。都会だと、身近に天然酵母でパンを焼いている地元のパン屋があったりするんですが、なければ、通販を利用して。
私はもともとパン大好き人間なので、かつてはお気に入りのパン屋からパンを取り寄せていました。送料節約に多めに買っても冷凍しておけば、しばらくは美味しくいただけます。
きっと、こだわりのパン屋さん、アチコチにあると思います。ぜひ、探求してみてください。
スタジオ・ブレ(愛知県半田市)
私のふるさと広島では、発芽小麦でパンを焼いているパン屋さんがあります。
カントリーグレイン(広島)