イニシエーション エリザベス・ハイチ著
2015年 09月 07日
700ページ近くもある長編小説ですが、すいすい読めるので、あっという間に読了!
あー、面白かった。
マイケルさんに勧められたときには翻訳本がなかったので、英語本で読み始めたものの、冒頭部分であえなく頓挫。ストーリーがエジプトに移る前にギブアップしてました。1960年に書かれた古い本なので、日本語になることはもう無いだろうなと諦めていたら、なんと、8月末にナチュラルスピリットさんから出てました。時々、有益な健康情報を教えて下さるお客さまからの情報で知ったんですが、今になって翻訳本が出るなんて、ほんと、嬉しい。
この本、是非ものです! 昨日は三枝龍生先生にもお勧めしてしまいました。
こんな本です(Amazonからのコピペ)
世界17ヵ国語に翻訳、数百万部のベストセラー、待望の日本語版!
夢か、それとも現実か?
大ピラミッドのイニシエーションから、数千年の時を経てついに今、果たされる〈自己〉との完全なる合一!
幼い頃から、なぜか繰り返される夢、ビジョン、まだ見ぬ故郷への憧憬・・・
それは古代エジプトで女性神官として生きた過去生の記憶だった。
時空を超えた、壮大な覚醒の物語。
これは20世紀に生きた一人の女性の魂の軌跡であると同時に、人類普遍の愛の物語です。この本を読むこと自体が、イニシエーションの一部です。
この本は、ハンガリー生まれのヨガ・マスターであり、霊的指導者であり彫刻家でもあったエリザベス・ハイチさんの自伝的小説。彼女の幼少期の出来事から結婚生活、そして彼女がかつてエジプトでファラオの娘にして后だった時代に体験したイニシエーションの様子が克明に書き記されています。
内容は多岐にわたり、訳者のあとがきから少し抜粋すると
「神、神との合一、自然の法則、〈自己〉・高次自己、意識レベルと創造力の顕現、善悪の知識の木、補完し合う半分、念話、神性と物質(形)、占星術、宇宙エネルギーと世界史、物質化と非物質化、アトランティス、ヨガ、アーユルヴェーダ、神経系とエネルギー中枢 etc.,」などがギュギュっとこの1冊で展開されているのです。
分厚い本なので、すべてをご紹介できませんが、例えば、古代エジプト時代の壁画や胸像には後頭部が長いものがよく見受けられます。あれは誇張でもファッションでもなく、長い後頭部を持った人たちは実際に生きていたようで、ハイチさんのエジプトの前世もその長頭人種でした。
その長い頭を持った人たちは神人、神の息子たちと呼ばれ、現代の我々のような頭を持った人間は人の子と呼ばれていました。
この2つの種族について、ファラオは、こう、娘(ハイチさんの過去生)に話して聴かせています。
そうだ。地球はこれから何千年にもわたり、きわめて困難な時代を経験しなければならない。知ってのとおり、純潔の神の息子たちはすべて、とうの昔に地上世界から旅立ってしまった。そして彼らの息子たちで、2つの種族の混血であり今も神性を顕現する可能性を持つ者たちも、しだいに地球から姿を消しつつある。
純潔の神の息子たちが地上を去ったあと、父方から高次の能力を受け継いだ息子であるイニシエートたちは、彼らの能力をもういちど遺伝的手段によって後代に伝えようと、人の娘たちを妻にする異種間婚を何世代かおこなった。その試みは両種族のあらゆる階層に浸透している。
しかし、創造の力のうねりが物質化の方向に向かう時代には、つねに世俗的要素が顕性すなわち遺伝的優位を演じることになる。そのため、神の息子たちの子孫であっても、長頭の頭蓋をもち、高次の能力を顕在化させる者はしだいに地球に生まれなくなっている。しかしその一方、異種間婚をつづけたことで、遺伝の法則によって純粋な神の息子が時期を選ばず--人類史上もっとも物質至上主義が強くなる暗黒時代においてさえ--転生できるようになっている。これからは短頭の人間だけが生まれ、地上全体で権勢をふるう時代がやってくる。ここエジプトでも例外ではない。そのような者たちは、もはや現王朝のように高度な種族から受け継いだ霊的な叡智や展望は持ちあわせておらず、無私の愛で民を治めるかわりに、盲目の知性、あくなき権力欲、露骨な利己主義によって容赦なく支配するだろう。
(中略)
高い資質の人間と低い資質の人間との関係では、たえず低いほうへと引っぱられてしまう。(中略)
しかしながら、それでも異種間婚はさらに進み、遺伝の法則によってイニシエートたちの高次の叡智が人々のなかにどんどん深く浸透しながら拡散し、やがてはすべての人々にゆきわたるだろう。そしてますます差異と多様化が複雑に混じりあい、いつしか全人類の一人ひとりが最高レベルの叡智とイニシエーションにあずかる可能性をもつ時代が来るだろう。
(中略)
神の息子たちの長頭も、未進化な人間の猿人のような短頭も、やがては完全に消滅するだろう。そのような混血種においては、霊的で超常的な高次の能力を顕在化させるための脳中枢や神経中枢は、数千年のあいだ進化することなく休眠することになる。したがって人々の頭は丸くなるが、思考を使うための脳神経が非情に発達し、未来においては額が大きくなるだろう。
丸い頭と大きな額を持つ私は完全に高次の能力が休眠している種族の末裔ってことになりますが、でも、眠っているだけで、薄まりながらも神人のDNAは受け継いでいると思えば、それが救い。今生で、どれだけ目覚めるでしょうか・・・?
エジプトの過去生の記憶を持つ女性の話は、イギリス人で後年エジプトの考古学に貢献したオンム・セティの『転生』が非常に興味深い内容でしたが、この『イニシエーション』も私の絶対捨てない本のリスト入り。
700ページという分量をものともせず読めるので、是非!