事実否定か過剰反応か
2014年 05月 24日
・・・ある新興宗教が世界の終わりを予言します。世界を滅ぼす大洪水が起き、選ばれた者たちがUFOに拾われて難を逃れるというのです。この予言ははずれますが、信者たちは言いました。「私たちの祈りのおかげで地球は滅びないことになった」 そして彼らの信念は揺らぐことなく、布教活動は活発になりました。
研究のためにこの新興宗教に入信し、信者の動向を調査した心理学者のL・フィスティンガーは、人が心の中で確信していることに対して、その確信と違った現実が目の前で展開された場合のことを「認知不協和」と名づけました。そして、人は、認知不協和の状況に出くわすと、次の3つのどれかの選択をすると言いました。
①確信を捨てる
②目の前の事実を否定。または事実を低く評価する
③まったく関係のない事実を持ち出し、気分の悪さを軽減する
〜引用終わり〜
3.11以降の日本って、②の事実を否定するか低く評価している状態 もしくは、③のまったく関係のない事実を持ち出して気分の悪さを軽減している状態(お笑いやグルメものばかりが放映される低レベルのテレビ番組も含め)ではありませんか?
先日の『美味しんぼ』の内容に対する事実否定、非難もそうでした。
マスコミを通じて発表される記事を見る限り、日本政府を含め、目の前に起こっている事実を事実として受け入れていない、見ようともしていない感情的な拒絶反応がたくさんあった気がします。
2010年、宮崎で牛や豚の口蹄疫の流行しました。Wikiによると28万8643頭が殺処分されたと書かれています。29万頭近くの動物がすべて感染したわけではなく、一部が感染しただけでしたが、国は予防のためにそのあたり一帯の牛や豚は、たとえ陰性であっても健康であっても生まれたばかりであっても、すべて殺処分をしました。
感染性のある疫病と放射能被爆は全く違いますが、一部の牛や豚に症状がでたとき、あれほど大騒ぎしたのに、なんで人間の一部の方に症状が出ても、また子供たちに甲状腺の異常や体調不調が増えたりしても、全体の問題としてみようとしないんでしょう? 早め早めの予防策が取られないんでしょう?
渋谷を歩くと、ある寿司屋の前には常に長い長い行列が続いています。私の周りには魚はほとんど食べないか、食べるときにも、非常に注意深く、敏感に産地を調べて購入する人が多いので、まったく無頓着に産地も気にせず寿司を楽しんでいる人たちの様子は、私にとっては異次元世界の出来事のようです。。。
ちなみに、1ヶ月ほど前にご来店下さった東京のお客様で、最近、被爆していないかどうかを病院で検査した方いらっしゃいました。それによると、3.11前の約20倍の数値が出たそうです(それでも国が定めた数値よりはまだ低かったので大丈夫なんだそうです。ただちに被害が出るレベルではないってことでしょうね)。
先日ブログにWifiについて書きましたが、日本人って、世界一農薬の使用量の多い農産物を食べ、高圧線は張り巡らされ、室内や町中はWifiが飛び交い、そして福島はいまだ終息せず・・・。
いったいどうやって私たちは健康を保っていったらいいのでしょう?
実は私自身は三枝龍生先生の講座で俯瞰穴を受けたあと(つまり4月初めから)、どうやら横浜の空気に敏感になったらしく、常に微熱状態が続いています。横浜から1泊でも離れるてしまうと、横浜に帰るたびにひどい風邪をひいたり熱を出してしまうので、この2ヶ月間で何度熱を出したことか。私の周りにも春先にひいた風邪がいまだ治らない、のどがずっと痛い人が多い、アトピー性皮膚炎が急激に悪化した、という話はたくさん聞きます。今年に入って健康レベルがグンと下がった人、想像以上に多いのではないでしょうか?
*私の場合、鍼灸師になった従弟にキネシオロジーで熱が続く原因を調べてもらったら、ある放射性物質の影響と出ました(食品による内部被曝というより空気の問題)。ただし、キネシオロジーで調べた結果なので、医学的なエビデンスがあるわけではありません。
去年より明らかに健康レベルが下がっている人も、きっと忙しかったから疲れているだけだ、とか、きっと花粉が多かったからだ、とか、それなりにみんな自分を納得させる理由は持っています。でも、その一人一人の体感を集めて大きなピクチャーでみたら、あらたな事実が見えてくる気がします。
皆が根拠無く大丈夫だと思い込んでいるうちに、そして大丈夫だと言っている人の言葉にすがりついているうちに、問題は越えることも迂回することもできないほどの壁となって立ちはだかってきそうな感じです。
楽観的であることと、目の前の事実を否定。または事実を低く評価することは違います。
放射能問題は無い、福島は安全で安心と思っている人にとっては、私は遠く横浜に住んでいながら過剰反応をしているにすぎないでしょうし、私からすれば、安倍首相も含め、安全宣言をして東京オリンピック開催に浮かれている人たちは、事実を否定しているか低く評価しすぎているように思えます。
価値観の違いなので、同じ話題を見ても意見は永遠に平行線でしょうけど・・・。いまは多数意見やマスコミの発表が正しい意見ではない、ということを肝に銘じたほうがいい時代。自分の感覚、自分の体感、自分の嗅覚は磨いておくべし、です。
冒頭でご紹介した岡本吏郎さんの本。ビジネス系の本です。自分で仕事をしている方には興味深い内容だと思います。長く稼ぐ会社だけがやっている「あたりまえ」の経営