伊勢の御白石持ち行事
2013年 08月 31日
なにやらこの夏、私の廻りは、伊勢神宮の御白石持ち行事に参加する方が多い…。話題にでるのは『参加するか否か』ではなく『いつ参加するか』。
友人から「その会話、ふつーではありません。御白石持ちは、ふつーの人はほとんど知らない行事なのよ。参加できる人も少ないのに、その友だちの参加率は高すぎます!」と驚かれつつ、やはり類は友を呼ぶんですね。私自身は伊勢修養団さんの枠で参加しましたが、日本各地の神社経由で、日程は違えど、たくさんの友人達が伊勢に伊勢にと向かってました。
私は、もともと友人達と一緒に内宮の御白石に申し込んでいたのに、南アフリカツアーと日程がバッティング。急遽、外宮と振り替えていただいたので、一人で伊勢修養団に向かったのに、なんと7人部屋のメンバーにはテンプルのお客様と、私の名札をみて「あれ?ケイシーやってる方ですか?」という方が。知らない人ばかりだと思っていたのにあっさり正体がばれてしまって、悪いことはできないとつくづく・・・。
*ちなみに伊勢修養団さんでは、折々の伊勢神宮の大切な行事に一般参列できる特別講習会を開催されています。神社につてがない方は、伊勢修養団さんの講習会参加募集スケジュールをチェックしておくといいですよ。私は2度ほど12月の月次祭(夜の行事なので、普段入れない夜の伊勢神宮に入ることができます)に参列させていただきました。 伊勢修養団のサイトはこちら
さて、20年に1度、御遷宮を繰り返している伊勢神宮。
御白石持ち行事は、伊勢神宮のサイトによると
『完成した正殿 ( しょうでん ) が建つ御敷地(みしきち)に敷く白石を旧神領に住む人々が奉献する行事』とありました。
10月、神様が新しい正殿にお移りになった後、ここは聖域となり、皇族といえども日本のトップといえども、この正殿には入ることは許されず、唯一天皇皇后両陛下しか入れなくなります。そんなところに、一般人である私たちが一人1つの白い石をいただき、敷地内にご奉献させていただくのがこの御白石持ち行事。
白石を敷き詰めるだけだったら、機械や工事の人によって一気に敷き詰めればいいものを、延べ23万人、1日約5000人の手によって1つ1つの石を運ぶわけですから、伊勢がどれほど地元の人たちとの繋がりを大切にしていたことか。その思いといい、期間といい、規模といい、壮大です。他の神社を圧倒していますね。
以前は伊勢の人たちだけが参加できる行事だったそうですが、40年(2回)前の御遷宮から、伊勢以外の人も参加できるようになったそうで、私たちは1日だけ特別神領民となり、参加させていただきます。とはいえ、23万人のうち、一般参加枠は75000人。各地の神社などを通じて参加申し込みをしますが、申込み募集があったのは1年も前。あまりに申込みが早かったので、間違えて去年伊勢に行った人がいたそうです。
8月末で多少過ごしやすくなったとはいえ、ジリジリと太陽の照りつける炎天下のなか、ハッピを着て「エイヤ~!」と言いながら外宮まで歩きました。熱中症予防に、歩く前後にポカリスエットが1本ずつ全員に配られたり(・・・ということは、この1ヶ月間で飲まれたポカリスエットは46万本!)、地元の奉仕団の皆さんが様々にかけ声をかけて下さったので、汗だくになったけど楽しかった~!このまま、あと30分は歩きたかったくらい。
「エイヤ~」とずっと声を出し続けながら歩いていたせいで、軽い変性意識状態になったんでしょうか。歩いているだけなのに、なにやら涙が自然と溢れてきてしまいました。感動とか感謝といった言葉で言える感情ではなく、ただ涙が出てしまう・・・。「私はこんなところで涙を流すキャラじゃないんだけど~」と冷静な自分は心の中で思ってはいるんですが、何かが私の心の琴線にふれたのかもしれません・・・。
そして、御遷宮前の外宮御正殿。白木も真新しい茅葺きの屋根も美しく、太陽の光に反射して黄金色に輝いていました。正式には何と言うんでしょうか、正殿の欄干には五色の玉が置かれていました。
次の御遷宮は20年後。もう伊勢の御遷宮はなされないかもしれないという不穏な予言もありますが、20年後はギリギリ体力が持ちそうな71才。次回も参加しようね~と友人たちと言い合っています。
約5000人で歩くので、迷子にならないようにグループ分けされます。
昨日の私のグループは山吹色の2班目
歩いてます・・・
この樽の中に御白石が詰まっています
5000人で引きます
一人1つ、白布の上に石をいただきます
昨日私たちは特別神領民でした
イスラエル旅行で出逢った旅仲間発見!