果物がね~。ベジタリアン受難の国
2013年 08月 12日
今回は、昼の部、夕方の部とも、これまでより30分時間を延長して3時間半コースにしたこともあり、なんとなく私たちスタッフはゆったりモード。いつもは1分1秒が貴重でセッションが始まると怒濤の集中モード。セッション中、喋りすぎて時間オーバーになりがちな講師二人に、いかに時間を守りつつ良いセッションをしてもらうか、ヴィッフェ料理が冷めないうちにいかに美味しく食べていただくか、そのせめぎ合いがあったりして、2つの部が終わったら、私たちもプチ興奮状態。湯島食堂でひといきついたら、毎回居酒屋へと場所を移して終電ギリギリまで喋りたおすことが常だったんですが、昨日は4人とも、静かなる達成感で終わることができ、そのまま帰路につきました。
次回はいつ4人+本道さんのスケジュールが合うでしょうか。
次回開催が決まったら、またこのブログでお知らせしますので、タイミングがあえばソッコーでお申込下さい。毎回、24時間以内には満席御礼とになってしまいますので。
さて
昨日の昼の部のテーマは、デトックス。自分の人生を高めるためにどんなデトックスプログラムを実行すべきか。キネシオロジーを使って自分専用のデトックスメニューを作っていきました。
昼の部が終わったあと、キネシオロジストの雪乃さんに、皆さんのデトックスメニューで何か傾向のようなものはあったか聞いてみました。すると食事のリストの中から「意外にも果物を食べないように」とキネシで出た人が何人かいたとのこと。(← つまり自分の身体が果物は食べないようにと訴えている)
テンプルのお客さまは朝は果物、という人が多いのではないかと思うのですが、ここ数年、実は私も果物は悩みの種。果たして果物をもっと食べるようにオススメして良いものかどうか、躊躇する理由が増えてきました。
主な理由は3つ。
①農薬の問題 ②種なし果物が増えたこと ③未熟なうちに採られ、収穫後追熟されるものが多いこと
①の農薬についてだけでも、十分頭を抱えてしまいます・・・
以下は木村秋則さんの講演会で紹介されていた世界主要国の農薬使用量。日本がダントツ1位です。湿気の多い日本ではある程度致し方ないところもあるのかもしれませんが、アメリカの農薬使用量の10倍近く使用されています。

日本より農薬の使用量が遙かに少ないアメリカ国内での調査(最も農薬に汚染されている野菜・果物トップ12)で、なんとトップ5のうち4つが果物。もちろん人体に安全だとされている基準内で使われているのだと思いますが、農薬は複数の農薬を複数回使用していますので、その複合的な影響は誰にも分からない・・・。
最も農薬に汚染されている野菜・果物トップ12(米非営利団体Environmental Working Group(EWG))
1位 りんご
2位 いちご
3位 ぶどう
4位 セロリ
5位 桃
6位 ほうれん草
7位 パプリカ
8位 ネクタリン
9位 きゅうり
10位 じゃがいも
11位 チェリートマト
12位 トウガラシ
そして、ここ数年の懸念は、なんといってもネオニコチノイド系の農薬。
こちらのWEB記事をそのまま抜粋して貼り付けさせていただきますが、このような記事が紹介されています(詳しくは元のWEB記事をご参照下さい)。
●青山内科小児科医院 青山美子医師
医院のある群馬県前橋市で、松枯れ病対策としてネオニコチノイド系殺虫剤が使用されるようになった2003年以降、ネオニコチノイド系殺虫剤が原因と思われる頭痛、吐き気、めまい、物忘れなどの自覚症状や、頻脈・除脈等の心電図異常がみられる患者が急増しています。
患者の生活習慣として共通する特徴に、国産果物やお茶を積極的に摂取していることがあげられます。日本のネオニコチノイド系農薬の残留基準は、欧米よりも緩い基準値(日本は、アメリカの10倍、欧州の100倍近い)であることが関係しているのではないでしょうか。
●東京女子医科大学東医療センター麻酔科医師 平久美子氏
ネオニコチノイド剤の使用が増え始めた2006年頃から、農薬散布時に自覚症状を訴える患者が増加。中毒患者には、神経への毒性とみられる動悸、手の震え、物忘れ、うつ焦燥感等のほか、免疫系の異常によると考えられる喘息・じんましんなどのアレルギー性疾患、皮膚真菌症・風邪がこじれるなどの症状も多くみられます。日本では、果物の摂食、次いで茶飲料の摂取、農薬散布などの環境曝露と野菜からの摂取も多い。受診した患者では、果物やお茶の大量摂取群に頻脈が見られ、治療の一環で摂取を中止させると頻脈が消失します。
怖いのは、このネオニコチノイドを使うと、農薬の散布回数を減らせるため、『低農薬野菜』『低農薬果物』と表示されている可能性があること(低農薬だと思って買ったら、ネオニコチノイド使用野菜だったいう可能性あり。また、農家さんにとっては経費節減+収入アップで一石二鳥となる)。そしてなにより、野菜や果物の内部に浸透するため、洗っても落ちないこと。
上記のWEBにはこう書かれています。
●水溶性で、残留性が高い
汚染された食品の内部に浸透し、洗い落とすことはできません。
●日本の食品残留基準が緩い
農薬としての法規制は1日摂取許容量など規定があるが、日本は欧米に比べかなり緩い。
汚染の高い食品の組み合わせにより、1日の摂取許容量を越える可能性も否めません。
ここ10年くらい、どんどん果物の見た目がキレイで、しかも価格がかなり安くなっている気がします。こう感じているのは私だけ・・・?
いまスーパーでたくさん並んでいる桃やブドウ。私が子供の頃の桃と今の桃は全く違ったものになっている気がするんですが、それって品種改良ゆえなのかどうなのか・・・。巨峰やマスカットも値段が高くて、とても手の届かない果物のイメージがあったんですが、いまは大きなものでも500円以内で売っていたりします。
もちろん品種改良の努力の賜物でもあるのでしょうが、もしかして、値段の安さはネオニコチノイド系の農薬の普及で散布回数と手間が減ったことも関係しているのでは?とチラリと思ったりします(果物の値段が安くなった理由をご存じの方は教えて下さい)。
ネオニコチノイドを調べていて、こう書かれているブログを見つけました。
私「一般の野菜の中では、一番どれに気をつけたらいいでしょうか?果物ですか、やはり?」
Nさん「果物はすごい使うね。一番使うんじゃない。あとハウス栽培のものは使われているものが多いよ。」
私「確か、カメムシを殺すのに稲にもすごく使うんですよね?」
Nさん「うん、稲はもう、、、根から吸うね~。でも実は一番注意が必要なのは「減農薬」「特別栽培」って書いてあるやつだよ」
私「え?減農薬が?だって果物なんて無農薬が難しいからって、オーガニックの八百屋行っても減農薬ばっかりですよ?」
Nさん「減農薬にするためにネオニコを使うのさ。ネオニコ使うと、よく効くから農薬の回数を減らせるんだよ。」
私「ええええええええっ!だって安全な農産物作るために農薬減らしているんじゃないんですか?」
Nさん「違うよ、高く売るためだよ~。もちろんそうじゃない農家もいるから「減農薬」「特別栽培」って書いてあったら「どんな農薬を使っていますか?」って必ず聞けばいいよ」
私「それは八百屋に聞くんですか?」
Nさん「そうそう、八百屋に聞いて分からなくても農家に聞いてくれるから。農家はね、聞かれたら必ずそれは教えないといけないことになってるからね。」
私「でもこないだ私、キリンビールに大麦とホップに使っている農薬を教えて下さいって聞いたら、教えてくれませんでしたよ?」
Nさん「加工品は、多分教えなくていいのかもしれないけど、農家はだめなの。みんな聞くようにしたほうがいいよ。あちこちでネオニコ系使ってるかチェックする人が出てきたら、農家もさすがに考えるからね。」
私「そうか~、でも減農薬じゃなくても、普通の慣行農法でも使われているんですよね?」
N「もちろん使われてるよ。それだけじゃなくて、あのゴキブリ退治に煙でいぶすやつとか、網戸にしゅーっとして虫を寄せ付けないやつとか、僕らの身近に今めちゃくちゃ使われてるよ。実は今年の夏からそういう製品が各社どかっと増えたんだよ。」
以前から使われてきた農薬でしたら、皮をとったり洗えば落ちる、煮れば大丈夫、というレベルだったでしょうが『洗っても落ちない』となれば、ネオニコチノイド系の農薬を使っていない野菜や果物を選ぶしか自衛手段がありません・・・。そもそも、お茶は洗うことなくそのまま抽出するので、農薬+ネオニコチノイド摂取の危険度大。
上記のブログでアドバイスされていたように、安全な野菜や果物を食べたいなら、八百屋さんを通じて使用している農薬の名前を農家さんに確認する。できるだけ有機や自然栽培のものを購入する。なにより、生産者の顔が見えるものを買ったり生産者さんと仲良くなるのが一番かも。
先日も有機栽培のブドウを買おうとして、その値段の高さにビックリして二の足を踏んだばかり。でも、そういう安全な農産物がもっと増えるよう、農家さんを支える意味でも、少し値段は高くても、有機や自然栽培のものを買いたいですね。実際、農薬を使わないで野菜や果物を栽培しようとすれば、それだけ大変ってことだと思います。
そうはいっても毎回有機野菜は食べられない。そんなとき、せめてもの抵抗で、私がワースト12の野菜や果物を食べるときにやっていることはドクトルセイに30分ほど浸けておくこと(その理由はこちらから)(上記のワースト12には出ていませんでしたが、大葉(シソの葉)、お茶、春キャベツもダントツで農薬散布が多い農産物です。大葉はすっかり買わない、食べない野菜になりました)
うーん、日本は、ますますベジタリアン(穀物ではなく野菜が主食)には受難の国になっております・・・。
何かを食べるってことは、一緒にこういったものも取り込んでしまうってこと。デトックスはもう現代人の必須事項。自分のスケジュールに組み込んだほうがいいですね。
★農薬を使わないで桃を栽培している農家さんを見つけました(何故かHPが消えてました。同様の農園を見つけたら張り直します)
藪本畑下農園(和歌山) (今年の桃はもう予約分で売り切れだそうです)
木村もも園(岡山)
おまけ: アレルギーを起こしやすい果物リスト

http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail_3401.html
なんでもミツバチの大量死とこの農薬が関係がありそうということで、この種のものを使う時期を変える、減らす、ことをしたところミツバチに好影響が出たそうです。
養蜂家は協力してくれた農家にレンゲの種をプレゼントします。この花は害虫に効果があるようで、結果として減農薬につながる、ということだそうです。