パーマカルチャーを取り入れた暮らし
2013年 05月 01日
八ヶ岳に行くのは初めて。
田舎の里山を想像していたんですが、南アルプスに囲まれていながらも、広大な景色がスコーンと広がっているところで、ちょっと不思議な感覚を覚えました。
*パーマカルチャーについてはこちらの動画をご参照
お邪魔させていただいた四井さんのお宅で、私のツボにはまった、というか、これは凄いと思ったのは、この2つ。
コンポストトイレ
外の農機具入れの中に置いてあったトイレで、コンポスト容器の上に便座が置いてあり、容器の中には腐葉土が入ってます。通常のくみ取り式のように床に穴が空いてないので、どこにでも持ち運び可能! 用を足したあと土をかき混ぜておけば、約2ヶ月くらいはこのまま使用可能だそう(といってもご家族のトイレは母屋にちゃんとあるので、時々しか使わないようですが・・・)。土の中の微生物が排泄物を食べてくれるのでニオイもなく、いつのまにか堆肥になっています。
田舎の畑の中には、むかし、トイレの中身を運んで堆肥にするための穴がいくつもあって、そばを通ると臭いし、怖いし(子供同士だと、そばでふざけてしまうので、ときどき落っこちそうになる)、いい思い出はないけど、このトイレだったら、すぐに土でかき混ぜてしまうし、時間がたてば立派な堆肥になるし、『食べて、出して、土に還って、作物が出来て、また食べて・・・』の流れを体感できます。
で、このシステムを見たときフト思ったんですが、完全ベジタリアン人が使うコンポストトイレと、肉食いっぱいのコンポストトイレで、出来上がる堆肥や作物がどう変わるか、調べてほしい・・・。私自身、たまに動物性のものが口に入ると、その次のトイレは全くニオイが違うんですよね~。個人的には完全ベジタリアンの堆肥を使って育てた野菜を食べたい。それも指定できると嬉しいなぁ・・・。
以前、青森のリンゴの木村さんの指導を受けて自然栽培をされている畑に行ったとき、自然栽培は有機の先にあるもの、理想の姿かなと思ってきましたが、パーマカルチャーの、命の循環のサイクル(食べる→出す→堆肥になる→作物ができる→食べる)や、他の微生物や虫たちと共に生きる暮らしもいいなと。自然栽培の、微生物のあまりいないふかふかの土も素晴らしかったけど、微生物がたくさんいる堆肥の土も良かったです。
家庭用排水を浄化するシステム
こっちは家庭用排水の浄化システム。小石やミミズが入った棚が何段もあり、この棚の中を排水が流れているうちに下水をやはり微生物がきれいにしてくれるそう。ここでいったん浄化したあと、さらに地下の浄化ルートを排水が流れていき、そばにあった池に水が流れる頃にはちゃんと魚が住める水になっています。
都会では家庭から出てくる下水処理にどれくらいお金が使われているんでしょうか? その何分の1かでも、こういった自然の営みの力を借りれば、電気も大型の施設もいらず、もっとシンプルに生きていけそうな気がします。もちろん家庭で使う洗剤も選ぶ必要もありますが、そういった意識の高い人が、ぽつりぽつりと別々に暮らすんじゃなくて、1つに集まれば、小さなエコビレッジとして個性ある村が出来上がるんじゃないかなぁ。