海外旅行の効用
2012年 04月 10日
そんな時には「大地や野生動物の生きるエネルギーを感じに行くのよ」だの「魂の休息に行くのよ」だの「動物を見に行く」だのいろいろ答えてきましたが、もうそんな理由はどうでもいいくらい、ここは人も大地も山々も動物も、みんなハートフルであったかい。自然に心もゆったり落ち着いてきます。
NYにミュージカルを見にいく旅もいいけど、アフリカでひたすら動物を見る旅行もいい。21時間飛行機に乗ればここに来られるんですから地球は狭い。
日本でコチコチかちかちに固まった心と魂をほぐすには、数日の滞在ではとても足りないと思うけど、虫や動物の鳴き声を聞きながらコテージの部屋でパソコンに向かっているだけで、自然の中に抱かれ、満たされている幸せな気持ちになってきます。
ツアーはけっこう忙しい。早朝のゲームドライブ(屋根の開いたバンに乗って、キリマンジャロの麓の平原を走りながら動物たちが見つかったら、しばし彼らの様子をじっと観察)から夕食までイベント盛りだくさん。
参加者も主宰者も日本では皆、それなりに社会的に活躍していて、それなりに忙しい。
今回の旅をコーディネイトして下さった小林さんも、普段は早朝5時に起きて6時にはオフィスで仕事を始めている人だし、名古屋の安藤さんも建築の仕事と東北の支援で休む間もない。兄も日本では徹夜が多い。そんな人たちが、ただひたすら双眼鏡片手に動物がのんびり平原ではべっている姿を見ている時間なんて貴重すぎ。
遠くにいるライオンが「あ、動いた!」象が「歩いた!」「ホロホロ鳥が車のそばを通った!」といった、ただ当たり前の彼らの生態、生きている姿そのものに子どものように喜び、狂喜乱舞しているんですから、こんなの日本ではありえない。
今の20代の人は海外旅行よりも貯金に勤しむ人が多いらしい。でも自分が死んで天国に行ったとき、一緒に持っていけるのはこの地上で体験した様々な経験と感動した心。あの世では預金通帳は持っていけない。
高齢になったり死を間近にした人たちが感じる一番の後悔は「もっと、自分がやりたいと思ったこと、したいと思ったことをしておくべきだった」ということ。決して、もっと仕事をしておけば良かったということではないらしい。
動物園の象を見たとき、大草原で歩いている象に出逢ったとき、自分は何を感じたのか、何を感じなかったのか、それを体感できるのは現地でしか分からないことですしね。
ケニアは思いっきり遠かったけど、素晴らしい人たちと過ごす素晴らしい場所での素晴らしい時間は魂の滋養強壮剤みたいなもの。帰国後の人生を豊かにしてくれる秘薬みたいに働いてくれます。
マサイ村訪問。マサイと云えば・・・

私も一緒に踊ってます・・・
