明日の予定、来年の予定
2012年 02月 24日
生まれて初めて生で見た舞台がこまつ座だったこともあり、こまつ座のものはけっこうマメに足を運んでいる。井上ひさしさん晩年のものはちょっと政治的な説教臭いところがあるので、歌あり涙ありの旧作のほうが好き。
こまつ座の舞台に昨日行ってきた。高畑淳子さん主演の「雪やこんこん」。高畑淳子さんが惚れ惚れするほどかっこいいし、言葉にこだわる井上さんの舞台らしく、流れるような日本語のセリフ回しも聞いていて心地よい。舞台の醍醐味が感じられる一作でありました。
でも、今日の本題はこまつ座の舞台じゃなくて、当日もらったチラシを見ながら思ったこと。
舞台のチラシは小品の場合にはその月の、あるいは2〜3ヶ月後の公演予定のものが配布されている。大舞台になると既に夏以降のものもあったりする。
去年の3.11以降しばらく遠のいていた舞台観劇も秋頃から復活。私のようなもの好きが5000円、10000円とお金を出して舞台を見に行かないと、役者さんたちや舞台関係者を支えられないと変な使命感で見にいっていたところもあったものの、さすがに2012年という年になってみると、果たして3ヶ月後、半年後の舞台はあるのか?と心のどこかで思ってしまう。
今日が終わったら明日がくる。明日のあとは平和なあさってが来る。健康でいるかぎり、私の人生には3年後、5年後もあるし、会社だってずっとこのまま続けていける。
そんなふうに3.11の前までは思ってきたけれど、3.11の後は、心のどこかで「それはホント?」っていつも思っている自分がいる。
「今」の延長線上にあるような、このままいけば3年後、5年後はこうなると心に描けるような未来はホントに来るの? と心の半分では疑っている。
2ヶ月後、3ヶ月後の舞台のチケットがなんの抵抗もなく購入できるっていうのは、環境も平和、自分も平和、家族も平和。その3つがあってこそ。
思い返せば、母にガンが見つかったとき、母に下された命のリミットは約2週間。結局はその後2年半生きることができたものの、その間、私のスケジュール表はいつも「仮」だった。
来年のお正月はもう一緒に過ごせない、1ヶ月後もどうなっているか分からない。そんな状態が続いていると、予定はいつも未定。だからこの期間は2ヶ月後、3ヶ月後の舞台のチケットなんて買おうという気持ちは全く起こらなかった。
昨日、NYから来た占星術家のウイリアムの講演で彼が言っていたのは、今は太陽系のサイクルではなく、銀河宇宙の26000年のサイクルの終焉にいるということ。
去年の3.11はまだプレリュード。本番はこれから・・・と彼は言っていたけど、となると、個人的な予定なんて吹き飛んでしまう出来事がいつ起こってもおかしくはない、ということ。
さっき友人と4月に銀座にランチしに行こうというメールをやりとりしたばかり。他の人とは5月の予定をやりとりしてた。
疑いようもなく、明日もあさっても平和な1日。出かけたら夜には普通に電車に乗って帰ってこられる。そんなふうに思いながら明日の予定が立てられてる日本や世界でいつまでいられるか・・・。
今日配信したメルマガのテーマは自分で決断して自分で動くこと。
いつだってフレキシブルな心で、フレキシブルに行動できるように心の準備だけはしておかなければ。