10月3日、知床旅日記
2011年 10月 03日
あ、安藤さん、どさくさに紛れ、なんちゅうポーズやねん。
いま知床は鮭の溯上が始まったところ。鮭たちは、海の水から川の水に慣れるため、しばし川の近くの海を漂ったあと、こんな難所を超えて川の上流を目指す・・・・。
水中カメラを持ってきておいて良かった!最近は川の途中で遡上している鮭を捕まえて、人工的に卵を受精させてしまう。そのせいか、本来ならば、川の上流にたどり着けないような弱い個体も繁殖させてしまうので、どんどん身体が小さく、そして生命力が低い鮭が増えてしまっているとか・・。
午後からは知床五湖をトレッキング
緊張感漂う鹿の親子。 母鹿の視線の先には・・・
熊が山葡萄を食べてるさいちゅう
知床の醍醐味は、美しい自然の姿と野生の動物たちを身近に見られることでしょうか。キタキツネも、エゾリスも見ました。彼らは、ただそこにいて、草木を食べていたり、のんびり寝ころんでいただけですが、その姿をみて狂喜乱舞する我々一行。人に感動を与えるために、人間たちは、心理学やマーケティングを学んだり、より刺激的なエンターテイメントを作り出しているというのに、なにもせず、ただ「そこにいるだけ」で感動を与えてしまう動物たち・・・。命の営みにただひたすら感動をしてしまう。
知床五湖では、お喋りを止めると、突然自分たちが「静寂」の世界にいるのに気がつく。風が吹かないかぎり、何も音がしないって、不思議な感じ。カヌーステーション「わっか」は道路から離れたところにあるので、雪の日は、耳の中に流れる血液の音や地球が回っている音すら聞こえてきそうなくらい静かになるそう。
いつもワサワサとせわしなく、そして常に音に囲まれていると、こんな「何も音がしない」ということにとまどってしまう。
夕べ、「わっか」で夕食に出していただいたクレソンのサラダ
わっかの近くでは大量にクレソンが群生していて、タダで好きなだけクレソンを摘めるそう。しかも、柔らかい新芽だけが摘まれたクレソンの美味しいこと、美味しいこと! 山のようなクレソンに「これ、東京で買うと、ほんの一握りが2~300円もするの」って言ったら、とーるさんに「なんでもお金を出さないと手に入らないところに住んでいるからだよ」って言われてしまいました。
都会では、クレソンは買えても、こんな豊かな自然や静寂はお金では買えないなぁ・・・・。
都会時間、都会の感覚を数日かけて落としてきたけど、明日の夜にはまた横浜の人に・・・。