自宅に戻ってきたところです
2011年 05月 25日
出かけている間に誰かが部屋を掃除してくれ、毎日清潔なタオルやシーツに取り替えてもらえる。お金を払えば美味しいハワイ料理がでてくる。時間になったら添乗員さんが観光につれていってくれる・・・。
私達が体験したのは、そんな快適なハワイリゾートとは全く違うサバイバルリトリート。自分たちでお風呂掃除はしなければならない。食事も自分で作って片付けなければならない。お風呂は、海の家のようなシャワーか薪で焚く五右衛門風呂。
あまりの参加型滞在の状況に愕然として、到着早々「帰国しようと思った」ノリちゃん。
そんなノリちゃんから、嬉しいことに3日くらいから「次に来るときは・・・」「ハワイはいいな~」「また来ようっと」というセリフが聞こえるように。
そして、なんと!
成田空港到着後、飛行機を降りたゲートで合流したノリちゃんの口から、真っ先に出た言葉は
「飛行機の中でいろいろ思い出していたけど、今回のハワイ、全てが良かった!」
私は思わず「全てって?」と聞き返したんですが、それでもノリちゃんの返事は揺るがず「何から何まで良かった。こんな経験、もう2度とできない気がする」と。
シャワーで水をかぶってしまったことも、真樹さんがしばらく不在だったため、汚れがガチガチについて掃除が大変だったお風呂掃除も、睡眠時間が連日数時間しかなかったことも、全てまとめて「良かった」に。
オセロゲームで、1枚の駒が入ったとたん、廻りを取り囲んでいた敵の駒が、全て自分の駒に変わっていくように、ノリちゃんの中で、マイナスだったことさえプラスに変えてしまうポイントがどこかにあったようで・・・。
これは私の推測ですが、ノリちゃんの気持ちをここまで変えさせたのは、カロコやハワイの大自然、カロコヒーリングセンターの菅原真樹さんの温かさ、そして今回一緒にリトリートを体験した皆さんが、今のノリちゃんを全てまるごと受け入れ、包みこんでくれたからじゃないかなぁと。
実際、この5日間をふり返ると、ノリちゃんと一緒にいるときの私は、いつも笑い転げていた気がします。彼女がくり出す1つ1つのグチも、「ノリちゃんがリトリートを楽しんでいるかどうか」を測るバロメーターとして、すぐに「価値あるグチ」になっていったし・・・。
不思議なことに、きっと東京で同じことを言われたら、「この人、なんだか物事の悪いとこばかり見てグチの多い人だなぁ」と思ってしまったでしょうが、ハワイ島では「全てがOK!OK!」って感じで、そのまんまのノリちゃんを愛おしく感じられたんですよね。
そして今回のリトリートで滞在をさらに快適なものにしてくれたことの1つが、誰か一人が目立ったり、場を仕切るということがなく、参加者1人1人が主人公だったこと。
何か困ったことがあったら、カロコ滞在3回目のサヨちゃんが頼りになったし、料理の味付けに悩んでも福岡のエミちゃんが美味しい料理に仕上げてくれる。疲れてきたらマッサージが上手なトモちゃんが素敵な笑顔とともに癒してくれるし、車の中では添乗員が天職のトトちゃんが海外旅行やパック旅行の裏話を聞かせてくれる。そして夕食のテーブルでは博学で野外活動の大好きなノリちゃんが彼女の趣味の一端を披露してくれる・・・・。
参加者同士の関係性だけではなく、初めてのリトリート開催でオタオタしてた私に、神様は最高の人を集結させて下さいました。
もちろんリトリートの要の存在である菅原真樹さんも特別な人。真樹さんと一緒でなければ体験できない、気づけない、たくさんのギフトを私達に下さいました。
私はといえば、会社では「社長」であり、今回のリトリートの「主催者」であったはずなのに、リトリート中は完全に落ちこぼれ。料理は材料を切るだけだし、力のいる場面では役に立たない。海の中ではフィン(足ヒレ)がうまく動かせないから、ひたすら波に漂ってプカプカ浮いているだけ。イイとこなしの情け無い自分の姿ばかりを見ることになりましたが、そんな私でも、こんなに素敵な方々とご縁をいただいて仕事をしている。
何もできない私の才能は、こんな素晴らしい魂を持った人たちとご縁をいただき、そして、いただいたご縁をまた他の人に繋ぐことができる。それが私の唯一の才能なんだなと、今回、心の底から納得しました。
・・・もし私が詩人だったら、今回のリトリートの感動を、そのままをちゃんと文章で伝えられるのに、残念ながら私は言葉を自由に操れる詩人でも、作家でもない。それがもどかしい数日間でしたが、ご参加の方から今回のリトリートの感想文が届いたら、それをまたご紹介させていただきたく思っています。