2010年4月15日 メジュゴリエーアッシジツアー8日目
2010年 04月 16日
まず訪れたのはフランチェスコが瞑想のために籠っていたカルチェリの庵に。
ここは、鳥の鳴き声と緑深い、自然豊かな場所にたつ小さな僧院です。
フランチェスコは、しようと思えば、水脈を見つけたり枯れた川に水を戻したりできた人だそうですが、この僧院では、その反対に、静寂を保つために川を枯らせてしまったとか。僧院から下を覗けば「元・川であったところ」が深い谷となって残っているのを見ることができます。
フランチェスコは、人々と交わり、人々に説教をすることも、とても楽しまれました。でも、ここでのフランチェスコは、人々との交流を一切絶って深く深く自分の内側に入り、自分の魂と神とをひとつにするべく、沈黙と瞑想の日々を送っていたのだそうです。川の音ですら、自分の心の静寂を乱すものとして枯らせてしまったくらいですから、フランチェスコが求めた深みを凡人の私は想像することすらできません。
カルチェリのあとは、聖クララ教会、サンダミアーノ、聖フランシスコ大聖堂へ。
聖クララ教会は、フランチェスコを精神的に支えた尼僧クララがずっと過ごした場所。遺体や遺品が地下に展示されています。
サンダミアーノは、フランチェスコが神の声に従って、倒壊していた教会の石を1つ1つ積み上げ再建した教会。聖フランシスコ大聖堂は、フランチェスコの死後作られた教会で、フランチェスコの遺体が納められています。
観光だけだったら、1日もあれば主要な場所をぐるりと廻れますが、できたらここは少なくとも3~4日は滞在したいです。12日間というゆったりとした行程だと思っていた今回の旅行も、たどってみれば、ぜんぜん、日数が足りない気がします。
夕食のあとは、兄のケイシー講座。
今日のテーマは、アッシジということもあり「Lose self in HIM」。神の探求Ⅰを貫いている「神のうちに自己を亡くす」ことについて。
今回のツアー、小林さんが事前に、我がツアーの歌姫二人に、各所で歌を歌ってくださるようお願いしていたので、今日も、講座の前にお二人が歌で場の浄化を・・・。
西宮から参加している敏江さんは、ツアーが始まって2人も親しい方の死を聞いたそうで、その方々の魂のためにもとアメージング・グレースを歌って下さいました。ドイツから参加の尾崎さんも、敏江さんも、身体は細身なのに、どこからその声がでてくるんだろう?と思ってしまうほどの力強さと迫力がありました。
今回のツアーでは、みなさんがいろんな勉強をされていたり、さまざまな特技をお持ちなので、そのたびに、無芸の私は「いいなぁ」って羨ましく思ってしまいます。
さて、前回のイスラエル旅行でもそうでしたが、その土地、土地にふさわしいケイシー講座を兄がしてくれましたが、普通だったら単なる移動時間にしか過ぎないバスの中も、あとは街にでてブラブラするしかない夕食後の時間も、魂を高揚させる豊かな時間に様変わり・・・。
小林ツアーは、小林さんの細かな心配りに、それだけで十分楽しいツアーなのですが、このツアーが人生を変えるツアーになりえるのは、この「おまけ」の時間があるからなのかもしれません。
ケイシーについても、イエスについても、日ごろ全く聞いたことも考えたこともないような方もいて、昼間、アッシジの中を歩き回って肉体的にはかなり疲れていたなか、皆さん熱心に聴かれて、8時半頃スタートした講座も、気がついてみれば夜11時を過ぎている・・・。
そして驚いたことに、ビル・クリントンに似ていたので、勝手に私たちがビルと呼んでいたイタリア人バスドライバーさんも、この講座に一緒に参加。日本語どころか英語さえ分からないのに、これには小林さんもビックリ!
私たちもクロアチア語なのかスロバキア語なのか分からない教会のミサに参加しておりましたが、あれは立ったり座ったり、歌を歌ったりといろいろ参加者もやることはあったので、言葉が分からなくてもなんとかついていけましたが、ケイシー講座は、ひたすら兄が演台で喋っていただけですからね~。
居眠することもなく、ずっと講座に聞き耳を立てられていたビルさんに、どうだったかあとで感想を聞いてもらったら、言葉は全くわからなかったけれど、魂が喜んでいるのを感じたからぜんぜん退屈しなかったとのお返事をいただき、言葉ではない、何かがビルさんに伝わっていたことに一同感動。
バスの乗り降りのときも、ホテルですれ違うときも、いつもにこやかな笑顔を下さるビルさん(ホントの名前はフィリポさん)。残念ながら、ローマでお別れですが、言葉は全く通じずとも、いい出遭いだったな~と、ほんわかした余韻を私たちの心に残してくださいました。
明日はローマに移動。バチカンに行きます!



