アガスティアの葉完全版
2010年 02月 03日
16年前、精神世界の首を突っ込んでいた人たちの間で、これほど話題になった本はなかったでしょう。
子供の頃、ドリフを見ないと月曜日の話題についていけなかったように、当時はこの本を読んでいないと、友人たちとの会話についていけない・・・。それほど、私の廻りでは、熱狂的にこの本は読まれていました。
あれから16年・・・・。
完全版が出たということで、再度、購入し、読み返してみました。
何千年も前にインドの聖者アガスティアによって書き残されたという個人の予言の書。
そこには、その予言書を読みにくる人の名前、年齢、両親の名前、結婚相手、仕事、子供の数、どんな人生を送るか、健康状態だけではなく、ホロスコープや過去生、未来生など、ありとあらゆる個人情報が書き残されている・・・・。
インドに滞在中だった青山さんは、ふとしたきっかけで自分の人生が書き記されていたアガスティアの葉を見つけ、驚愕します。なぜなら、そこには、つい数ヶ月前につけられたばかりのインド名、両親の名、兄弟構成、その時には知らなかった兄の引っ越し、そして将来結婚するであろう相手の名前まで書かれていたから・・・。
この「アガスティアの葉」が話題にのぼっていた頃、突然、女性棋士が突然行方不明となりました。サイババに会いにインドに向かったのでは? 彼女こそが青山さんのアガスティアの葉に書かれていた未来の結婚相手なのでは?とマスコミが大騒ぎ。と思ったら、女優Kさんが「自分こそが青山さんの相手だ」と言っている、いえいえダンサーの女性であると、誰が青山さんの運命の結婚相手なのだ?と、ひとしきりマスコミを賑わせていました。
さらに、この本を読んで、自分のアガスティアの葉を見つけたいと思った人のために、インドツアーが企画されたり、インドまで行けない人のために代行で見つけます!という業者まで現れたり、はたまた、あれは予言の書ではなく、裏でヒンズー占星術に基づいて作られているとか、ここは本物の葉があるけど、ほかは偽物であるとか、この本の出版後、数年間は、アガスティア関係の話題が続いていました。いまはどうなんでしょう?
この本の出版をきっかけに、アガスティアの葉やサイババブームが再燃するのでしょうか?
人生はすでに決められているのか・・・? 自分の意志で決めたことも、ちょっとした偶然で大きく変わったと思っていたことも、すべて神の計画の筋書きどおりなのか・・・・?
いろんなことを考えさせられる本ではあります。
16年前の初版のものと、内容的にはほぼ同じで、その後の状況を加筆されているだけのようです。
前回は、この本を通じて、時代の空気やサイババブームの熱気や渦のなかに巻き込まれた感がありましたが、今回は、なんとなく、当時の自分の姿も含め、冷静に俯瞰しながら読んでいた気がします。
1つ言えるのは、16年前も、自分のアガスティアの葉を見つけに行きたいと思わなかったけど、今回も全然思わないこと。そういう意味では、私は、聖者アガスティアとは全くご縁がない人間なのかも。

裸のサイババ―ぼくたちの外側に「神」をみる時代は終わった。パンタ笛吹 ヴォイス (2000/12/1)
ご存知かもしれませんが、これらの本を読むとよくわかると思いますよ。


兎に角、本を読んでみます。