仕事の倫理観
2009年 12月 03日
納品請求書にこう書いてある。
「ご注文ありがとうございました。**までにお振込下さい」
ところが、誰もこのお茶、注文していない。
数日前、このお茶メーカーの社長さんから電話があり、蕩々と自社のお茶の宣伝をして、ぜひテンプルでも扱って欲しいと言われたとのこと。スタッフいわく「かなり熱く語られた」らしいのですが、でも、注文はしていない。
すぐにその会社にスタッフが「頼んでないお茶が届いたので返品をしたい」と電話をしたところ、あっさり、担当者は「分かりました。あとで宅急便会社に引き取りに行かせます」
え?? それだけ? 電話番号も聞かないの?
もし、テンプルで過ってご注文もない商品をお客さまにお届けしたなら、もう大変です。発注書はあるのか、ご注文はどのルートでいただいたのか、受注担当者がどうして勘違いしたのかって、事務所のなかは大騒ぎになってしまいます。
でも、その電話を受けた女性の対応は慣れたもの。驚きもせず、謝りもせず、すぐに事務処理に移行・・・・。
きっと、ここは、いろんな会社に「数打ちゃ当たる」とばかりに頼まれてもない商品を一方的に送り、振り込まれたらラッキー!ってやっている会社なのかも、とスタッフで言い合ったのですが、そうでなければ、あまりに対応が手慣れている・・・・。
アマチャヅルとかレイシとか30種近くの薬効のあるお茶が混ざっているという健康茶の会社だったんですが、もし、私たちの推測が正しいのなら、すごく残念! こういう倫理観のない仕事を続けている限り、一時的に利益は上がるかもしれないけれど、社員の働く喜びを奪っているし、商品のエネルギーもどんどん下がってしまうと私は思うんだけど・・・。
・・・とはいえ、実は、テンプルをはじめて数年経った頃、私はまんまと、この手に騙されたことが。
奥沢に引っ越した頃で、まだ私と、4時に帰るパートさんと2人でテンプルを切り盛りしている頃です。
ある年の高校野球シーズン。スポーツ新聞を担当する広告会社から「私は広島の**高校を応援しています!」という広告を出してくれる広島出身の社長さんを探しているんですって電話がありました。
しかも、締め切りは明日なんですが、受けてもらえる社長さんがいなくって・・・とけっこう泣き落とし。スポーツ新聞なんて、これまで自分では買ったこともないけど、「困っていそうだし・・・。そういう趣旨の広告だったら1回くらいいいかな」と受けたんです。
そしたら、その後、いろんな広告会社から「あなたに頼まれていた広告枠がようやく空きました!」みたいな電話が次々かかるように・・・。
しかも「そんなの頼んでません」って言っても「何を言っているんですか~、あなたに頼まれたから自分はこうしていい場所の広告枠を一所懸命取ったのに・・・」とけっこう強気で言われる。
その頃は、まだウブな赤ちゃん社長だったので、何がなんだか分からず、まして嘘を言って広告を取る会社があるなんて露とも思わず、もう1回だけ、??のまま、とあるスポーツ新聞に広告を出したんですが、あまりに同じような電話がかかってくるので、ようやく合点。
世の中には、毎日社員に嘘を言わせて仕事をとってる会社があるんだ~。
しかもそういう会社の集金って、すぐに怖そうな男性が直々にお店に来て「いますぐお金を払え~」って言うのよ~。仕事を受けるときには、支払いは来月の月末の振込でいいですよ、って担当者は言ったのに。。。。
結局は、たまたまお店に遊びに来てた妹が「お姉ちゃん、バッカじゃないの、騙されてるよ~」って、その手の広告勧誘の電話に出て一喝してくれたおかげで、波が引くように、その後は、2度とそういった電話は無くなりましたが、あれは、私にとっては衝撃的な事件でしたね~。
会社名も担当者の名前も、出す新聞の名もみんな違っていたけれど、裏ではみーんな繋がっていたんですね。
そういう会社の営業さんたち。嘘、1回言うたびに、最初はもっていた罪悪感が薄れて、どんどん平気で嘘がつけるようになるのかもしれないけれど、会社の利益のためとはいえ、嘘を1回言うたびに、その人の心、少しずつ壊れていくと思うなぁ。
当時、私に嘘を言って広告取ろうとしてたあの営業さんたち、あのあと、どうしてるんだろ?まだ同じ会社に勤めてるのかしら?それとも転職してまっとうにお仕事、してるのかしら?
結婚して子供、育ててるのかな~? 「嘘はいけません」って子供に言っているのかな?なんて、ときどき、フト思ったりしてます。











