湊さんの「がんを得て、いま思うこと」
2009年 07月 13日
その木漏れ日パティオから、今日、元ガン患者さんからの素晴らしいコメントが届きました。
コメントを書かれた湊さんに、公開のご了解をいただきましたので、下記にそのままを貼り付けさせていただきます。
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富山市在住の湊です。
今回の稲田さんのメルマガを読んで
とても考えされられたので、投稿しました。
確かにいまでは稲田さんは
がん患者の見守り役になっていますね。
改めて言うまでもありませんが
稲田さんは、がん患者のセラピーを仕事にしている方では
決してありません。
すべての行為が好意と厚意からでたものです。
それがいつのまにか、相談役になり
患者の方は、どこか頼りにするような感じになってきています。
これでは、病院や医師に依存することと同じです。
ガンを含め、病気は自分がおこしたものです。
病気を受け止め、その解決策を見出すために
視野を広げ、情報を収集し、
いろんな人の意見を参考にすることは
大切です。
でも、最後は自分で受け止め、自分の責任のもと、病とつきあい
病を得たこれからの人生を考えないといけないと思います。
とエラソーに言っているこの私も
かつては、稲田さんにすがり、毎日電話やメールを送り
最後は、稲田がいる北海道に住み
挙句は、在住中救急車で病院に担ぎ込まれた時は
稲田さんだけでなく、奥さんにまでご迷惑をかけたり、お世話になりました。
北海道まで遠征して行った代替治療でしたが
結局うまくいかず、最後は危篤状態になり
抗がん剤治療が嫌で逃げ出した大学病院へ舞い戻り
またもや抗がん剤治療を行いました。
でも、免疫力をことごとく落とす抗がん治療がいいはずがありません。
そして再び病院を抜け出し、現在に至っています。
退院したのは2年前の七夕の日です。
こんどは、2年経ちましたが
現在、私は元気に暮らし、仕事もしています。
治療というものは一切していませんし、病院にも一度も行っていません。
厳格に行っていた玄米菜食も、いまは行っていません。
いま元気だからいうわけではありませんが
最後は心の問題が、回復に大きな影響を及ぼしていると思います。
私は、ある時から病気であること、ガンであることを
真正面からまるごと受け止めることにしました。
ガンは自分が作ったものです。ガンとはいえ、自分の体の一部です。
体はガンになって、私にメッセージを送ってくれたのだと思います。
痛いのも体からの叫びです。
まず、それを受け止めることがどんなに大切かと思います。
痛いのは、神経がちゃんと働いて証拠です。
稲田さんもよくおっしゃっていますが
痛さそのものより、それによる恐怖や不安が
さらに痛さを増長させます。
その時こそ、自分の体を愛し、体の力を信じ、しっかり体を受け止める時だと
思います。
自分の体は、自分が一番よく知っています。
稲田さんはとても優しく誠実な方だから
どんな人にもどんなことでも、きちんと対応なさっていますが
稲田さんは稲田さんであって、あなたではないのです。
いい頃合をみて、稲田さんに頼ることを卒業しませんか?
そうしないことには、自分の体がかわいそうです。
もっともっと、あなた自身の体が
私の方に目を向けてと言っているのですから。
つい生意気なことを言ってしまいましたが
かつては稲田さんにすがったことに、感謝とお詫びをするとともに
みなさんが、自らの力で
病とつきあい、あなたらしい人生をみつけ、歩まれることを祈り
ともに、幸せになることを願っています。
湊 静子
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ときどき、私も稲田さんに紹介されましたと、ガン患者さんや、そのご家族からケイシー療法についてご相談をいただくことがあります。
その皆さん。だいたいこうおっしゃいます。
「稲田さんに何度も電話して相談に乗っていただいて・・・」
「稲田さんにご相談したくて、札幌まで行ってきました・・・」
稲田さん、ガンの相談が本業ではなく、本業はフリーライター。ジャーナリストです。
ご自身が乳ガンに罹られ、かなり進行していた状態だったにもかかわらず、それを千島学説を基本とした「積極的で確信的なほったらかし」を実践し、いま、その乳ガンはほとんど溶解というところまでいっています。
そのご自身の体験と、さまざまなリサーチをもとに書籍「ガン呪縛を解く」を書かれたわけですが、この本の出版以降、稲田さんご夫妻のもとには、日本全国からガン患者さんが訪ねて来られたり、電話やメールでのご相談が相次ぎました。
なかには病院に入院中の患者さんからのSOS。真夜中に「眠れなくて」とか「不安で死にたくなった」などといった、かなりシビアで神経のいるご相談ごともあるそうです。
カナダ旅行でご一緒させて頂いたとき「大変ではないですか?」ってお聞きしたら、一時期はご相談件数が多くてかなり対応が大変だったけど、今は落ち着いているから大丈夫ですよというコメント。真夜中、痛みや不安で眠れなくなったガン患者さんには電話ごしに「子守歌」を歌ったり、「ホ・オポノポノ」の言葉にメロディをつけて、それを歌ったりしてるんですよって、本当に、丁寧にやさしく対応されているのをお聞きするにつれ、なんて稲田さんのハートは大きいんだ!って、感動してしておりました。
だからなおさら、稲田さん、お一人で全部を引き受けて、大丈夫かしら? ちゃんと仕事はできているかしら?って余計な心配をしていました。
ガン患者さんに「人に頼るな」「病は自分で作ったんでしょ!」っていうのはやさしいです。
でも、湊さんもきっと1度は100%稲田さんに受けとめてもらい、100%の信頼で人に頼ることができたから、こうやって力が沸いてきたり、ガンであることを真正面から受けとめられるようになったのかもしれません。
治るきっかけ、気づきのきっかけは人それぞれ。
湊さんが稲田さんの本に出合い、稲田さんご夫妻とご縁ができ、強引にでも札幌に行って稲田さんに御世話になれたという状況は、本当に幸運でした。
札幌の代替医療で治ることはなかったけれど、その過程もすべて、湊さんには必要な過程で、そのプロセスを経たからこそ、気づきへとシフトできたのではないかと思います。
湊さんのコメントを受けて、寺山心一翁先生が、こんなメールをお寄せになっていました。
一部を抜粋すると・・・
あらゆる動物の中で、人間だけが健康保険という博打に近い病気保険を導入しています。
たとえば小鳥には、医師という職業がありません。
そして人間は小さい時から、「病気になったら病院に行くこと」を教えられて育ってきました。
意識が上がってくると、いかに人間は愚かなことで、人に頼って生きているのが感じられます。
私がもしガンになったら、やはりオタオタと、うろたえてしまうんじゃないかと思います。
でも、そうでした。
小鳥も犬も猫にも、野生の動物たちも、ドクターという役割の仲間はいません。みんな自分の身体に備わっている「本能的な叡智」で身体を休め、その間、「内なるドクター」が癒してくれているんです。
小鳥にさえ、神さまは内なる叡智、内なるドクターを宿して下さっているんです。いわんや、人間をや。
一人一人に内在する、頼りになる最高のドクターの存在に気がつき、生きている間に、そのドクターと親しい関係を築ければ、最終的には「死んでもOK! それで本望」じゃないでしょうか?
死んだら敗北、生き延びれば成功ってわけではなく、生きている間にいかに自分の神性に気づけるか、そしてどれだけ成長できるのか・・・。
どっちにしても、人の肉体はいずれ、朽ち果ててしまう運命にあるんですから・・・。
稲田さんの今日のブログでは、こう書かれていました。
とりあえず
息もしてるし
だから
これでいいのだ
100年後はみんな土に還ってる。でも今日はみんな生きてる。私も生きてる。
だから、これでいいのだ。