裸でも生きる
2009年 07月 01日
「根性がある」と「諦めない!」っとは、こういうことだったのか~!と、根性なしで、すぐに諦めてしまう私には、驚きの、そして怒濤の人生(まだ25歳そこそこなのに)。表紙の、あまりに華奢で可愛いい山口さんの姿をみると、この女性のどこにそんなパワーがあるのか、その顔をしみじみ見入ってしまいました。
本の紹介文にはこうあります。
一歩踏み出す勇気がここにある!
イジメ、非行……居場所がなかった青春。強くなりたいと入部したのは「男子柔道部」。そして偏差値40から3ヵ月で一流大学合格。大学を卒業し、本当の現場を見たいと渡ったアジア最貧国バングラデシュ。腐敗にまみれた国で見つけた眠る素材、出会う人々。やがてバッグ造りで起業を決意。数々の失敗、挫折、裏切りに遭いながらも歩みを続け、途上国発ブランド マザーハウスを軌道に乗せて各マスコミで最注目の女性の、明日へ向かう力に溢れたノンフィクション!
「バングラデシュで東京のショーウインドーに並べても遜色ない、カッコイイ、可愛いバッグを作る!」なんて、これまで誰も考えもしなかったんじゃないかしら?
可哀想だから買おうっていうんじゃなくて、欲しいから買おうっていうバッグを、最貧国バングラディシュで作るなんて発想、私にはできません。そもそもその前に、バングラディシュの大学院に入学しようとか、偏差値40なのに慶応大学を受けようとか、柔道したいから工業高校に行こうとか、何から何まで、私にはぶったまげです。廻りの反対と「そんなの無理だ」の大合唱のなか、それを全てやり遂げてしまった彼女は、ド根性の人です。
山口さんが立ち上げたマザーハウスのバッグは、どれも素敵なものばかり。引っ越したら(私も今月中に、横浜に引越予定)買おう!って思うものを早速私も見つけてしまいました。
山口さんの本を読んで、あらためて感じたこと。
昨日も、日本の不況や増加する失業者の状況をテレビでやっていましたが、それでもなお、今、日本に生まれ、暮らしていることの、なんと有り難く、幸福なことか。
山口さんが見聞きし、体験したバングラデシュの悲惨な状況は、想像を遙かに超えています。その国に生まれなければ開花したであろう才能や人生を思うと、私たちの、なんと恵まれた境遇なこと。日本に生まれ、日本に育っている。それだけで十分、有り余るほどの幸運を背負って生まれています。
山口絵理子さんのブログはこちらから。
あ~、今日も彼女は、前人無踏の最前線で、人にもまれ、泣きながら、倒れながら、前進しつづけているんですね。