北川八郎先生
2008年 12月 04日
以前は30名くらいだった参加者も、不況が叫ばれるようになってから一気に数が増え、ここ半年は、毎回100名くらいの方がいらっしゃるそう。私たちは道に迷いに迷い、7時の開始時間を少しオーバーして到着したら、もうすでに部屋はいっぱい。人の隙間、隙間に座らせていただき、ようやく5名全員が座れた、という感じでした。
皆さん、忙しい合間に、阿蘇の不便な北川先生の工房までよくいらっしゃるなぁと感心していたら、翌日偶然お会いした広島の社長さん(尾道で「いっとく」という居酒屋チェーンをされている山根さん)が、2~3ヶ月来なかったら、自分がだんだん脂ぎってくるような気がするので、自分のいらない欲をそぎ落とすためにも、できるだけ参加しているっておっしゃってました。
私は北川先生のお話を数回聞いただけですが、北川先生がおっしゃる「ちょっとだけ自分が損をする生き方」っていうのは、自分の肝に銘じなきゃって思っています。
勉強会の翌日、火曜日は、私たちは北川先生のご自宅に行き、先生の作品をいくつか見せていただきました。
私は陶芸は全く素人でなーんにも分かりませんが、北川先生は自分で自然灰の釉薬を作っていらっしゃるとか。
ちょうど、とある方にお贈りする予定というメロン灰のコーヒー茶碗を見せていただきましたが、この作品に使った釉薬だけでも、メロン100ヶくらいが必要だとか。それを灰にして何年もかけて熟成させてようやく釉薬になるので、あまりに手間がかかるため、人に教えても誰も自然灰の釉薬づくりをしようという人がいない、とおっしゃってました。
メロン灰を作ったときは、もう廃棄処分になる寸前のメロンをトラック1杯もらいうけ、それで作ることができたそう。でも、もうメロンをトラック1杯もらいうけるっていうチャンスは無いかもしれないから、メロン灰の釉薬の作品は、今後は作れないかも・・・という貴重な一品。
特にこのコーヒー茶碗は、窯から出したとき、この作品は他を圧倒するほどの光りを放っていたそうで、先生にとってもお気にいりの値段をつけることができないほどの作品だとか。
それを直接見せてもらうことができたのは、ラッキーでした・・・・!
下記は私が買って帰った梅の釉薬の抹茶茶碗。さっそくお茶を点ててくださったんですが、このお茶碗は、我が家では、普段使いの食器に変身予定。ほかにも梅の釉薬のマグカップ、リンゴの釉薬の小皿を購入。これからは食器からも大自然のパワーをもらえます!